DF4
船橋 勇真Yuma FUNABASHI
ザスパ群馬
群馬
正田醤油スタジアム群馬
0前半 0
0後半 0
試合終了
テゲバジャーロ宮崎
宮崎
前半 | 後半 | 計 | データ | 計 | 後半 | 前半 |
---|---|---|---|---|---|---|
6 | シュート | 3 | ||||
8 | CK | 2 | ||||
GK | ||||||
20 | FK | 8 | ||||
オフサイド | ||||||
0 | PK | 0 |
GK 13 近藤壱成
DF 8 山内陸
DF 43 野瀬翔也
DF 3 大畑隆也
DF 4 船橋勇真
MF 15 風間宏希
MF 7 西村恭史
MF 27 藤村怜
FW 38 小西宏登
FW 9 青木翔大
FW 17 山中惇希
GK 21 キムジェヒ
DF 22 高橋勇利也
DF 14 菊地健太
DF 2 田頭亮太
MF 36 安達秀都
FW 20 下川太陽
FW 23 小野関虎之介
FW 18 田中翔太
FW 32 河田篤秀
沖田優
GK 32 イチュンウォン
DF 33 黒木謙吾
DF 45 田中誠太郎
DF 39 下川陽太
MF 24 松本雄真
MF 50 安田虎士朗
MF 34 河合駿樹
MF 41 坂井駿也
FW 20 阿野真拓
FW 11 橋本啓吾
FW 47 奥村晃司
GK 55 青木心
DF 25 横窪皇太
DF 35 江川慶城
MF 5 加藤匠人
MF 6 大熊健太
MF 10 井上怜
MF 13 中野桂太
FW 18 吉澤柊
FW 27 渡邊星来
大熊裕司
「ホームで続けて勝てず、点も取れませんでした。サポーターにゴールと勝利を届けようと1週間取り組んできて、選手たちは自分が提示したことをものすごく表現してくれたので、勝たせてあげられなかったことは申し訳ないですし、サポーターのみなさんにもゴールも勝利も見せらなかったことは大変申し訳ないと思っています。
ただ、選手が我々の次のフェーズへのレベルアップに対してしっかりと取り組んできたことが、少しはピッチで表現できていたと思う部分もあります。それをスコアにつなげてあげたかった、勝たせてあげたかったというところで自分の力不足だと思っています」
Q.この1週間で攻撃の部分で落とし込んできたことを教えてください。
「相手との駆け引きもありますが、ルヴァンカップの長崎戦(1stラウンド1回戦・V・ファーレン長崎戦)くらいまでは、どんな状況であれ後ろからつないでいけるということでひたすら3カ月間トレーニングしていました。誰が出てもそれはできるようになりましたし、選手たちの成長スピードは評価しています。それと同時に、スタッフが支えてくれている。チーム全体を評価していますし、自分自身も非常に助かっています。
そのおかげで次のフェーズといいますか、相手のかかり具合次第ではどこにスペースがあって、どういう攻撃をすると相手はもっとイヤなのかというところに関して、今週から少し付け加え始めました。そこの取り組みに対しては選手たちがバランスよく表現してくれたかなと思っています。なので、ここまでの対戦相手よりも宮崎さんは守備をしにくかったと思っています。それがエリア内に入る回数やシュート数、1点、2点、3点と得点につながるところまではいかなかった。でも、選手はいい取り組みをしてくれていますし、1歩進んでくれた、進化したと思っています。スコアがしっかりと付いてくるようになったときには、引き分けではなく勝ちが増えてくると、自分は先を見ています」
Q.攻撃時にSBがボランチの位置まで入るぶん、守備ではサイドにスペースができてしまいますが、どのように考えていますか。
「どのチームも、(宮崎の)橋本(啓吾)選手のランニングやカウンターからチャンスを作られ、自陣に引き込まれることが多いと思いますが、今日はそういうシーンがほとんどなかったと思います。そこは自分たちのコンセプトを構築しつつ、橋本選手も守備で疲弊する時間が長くなり、いつもどおりのプレーはできなかったというほうに追い込めたとは思っています。もちろん、リスクはありますが、彼を起点にしたカウンターはほとんどなかったと思うので、一つ進化した部分だと自分の中では評価しています」
Q.前節・ギラヴァンツ北九州戦から強度や球際、運動量の改善は見られましたが、2試合連続で得点を取れていないことはどう受け止めていますか。
「北九州戦は走る、戦うというベース自体も足りなくて負けたという、ある意味、今年で一番良くない内容の試合でした。今週はその部分もトレーニングで積み上げてきて、前節とは違う姿を見せてくれました。ただ、点までは結び付かなかった。ペナルティーエリア内に入る回数は増やせましたけど、ゴール前でのシュート数を増やせていたかというと、そこは増えなかったので点にならなかったと思っています。明日からのトレーニングでレベルアップしないといけないと思っています」
Q.まだまだ攻撃のバリエーションが足りていないということでしょうか。
「土台作りの長崎戦までの部分と今週からの積み上げの部分と、まだまだもう2段、3段、4段と登っていかないといけないです。それができるようになったときに夏場にはもっともっといい内容になり、且つ、勝利数が増えていくことを見据えてトレーニングで積み上げている段階です。サポーターのみなさんには勝ちを届けられていないことで苦しい思いをさせてしまっていますし、攻撃のチーム作りは時間がかかるものではありますけど、1歩ずつ階段を登っているのはたしかなので、もう少し早く勝利を届けられるようにもっと進化スピードを上げて取り組んでいこうと思っています」
Q.相手陣地に入ってから、少し攻撃を急いでしまっているように映りました。
「もう少しサイドチェンジのできるシーンが増えるといいなと思いますけど、まだまだその回数は少ないですし、エリア内に入って終わるところに関してはまだまだ成長段階だなと。結果的に(ボールを)下げてしまうことが多いので、そこはちょっと自分のアプローチの仕方、表現の仕方、トレーニングの仕方で改善していけるようにしていきたいと思います」
Q.ストライカータイプである田中翔太選手を左WGで起用した意図を教えてください。
「チーム全体の走力を上げたい、維持したいという狙いもそうですし、最終的に右側からクロスが上がってくるとなったときにタナ(田中翔太)の場合はFWとして、スコアを取る力があるので、そこを期待してストライカータイプの彼を起用しました。ぼくの期待どおり、指示どおり、何回もエリア内に入ってくれましたけど、それが結果的にボールが合うところまではいきませんでした。ただ、彼は役割をしっかりと全うしてくれたと思っています」
DF4
船橋 勇真Yuma FUNABASHI
Q.リーグ戦では初先発となりました。
「勝ち切りたかった試合というのが正直なところですね」
Q.連敗も止まり、失点もゼロですが、2試合連続ノーゴールで引き分けというこの勝点1をどう捉えていますか。
「自分の中で一番課題だと思っていた球際や走力で上回る部分は、今日はそれなりにやれたと思いますが、そこで成長が止まってしまっていけないので、これをベースにどれだけ攻撃力を上げて自分たちの時間を増やしていくか、またうしろは無失点を継続していくことが必要だと思います。ここからどれだけ攻撃の質を高めていけるかが、上に行くために必要なことだと思います」
Q.シュートの意識について、どう考えていますか。
「チームとしてやるべきことは提示されていて、みんなそれを一生懸命遂行しようとしています。ポケットを取りに行くことや相手を押し込んでビルドアップから自分たちの時間を作ることなど、自分たちのやりたいことはできていたと思いますけど、フィニッシュの部分はまだまだ練習が必要だと思います。最後のシュートやアイディアはチーム戦術よりも個人戦術だと思うので、そこは一人ひとりが普段の練習から意識高く積み上げていかないといけません。監督の言う戦術だけに頼りきらないで、個人で良さを発揮していかないといけないと思います」
Q.成功体験を積み上げていくことが大事ですね。
「そうですね。どの業界でもそうだと思いますけど、成功体験が一番の成長材料です。ただ、どうしても理想と現実のギャップは生まれて来ると思います。理想的な成長曲線と現実の成長曲線はギャップが広く生まれてしまうと思うので、そこで信じてやり続けられるかがチームの成長につながると思います。キャプテン、副キャプテン、ベテランの選手たちで『やっていこう』『続けていこう』と言い続けて、どこかで一つ結果が出たときに一気にそのギャップは埋まっていくと思います」
Q.今節もブーイングがありました。選手の立場でどう受け止めていますか。
「それだけ正直な感想が飛んできたと思います。もちろん、ブーイングに対して悔しい気持ち、やってやろうという気持ちはありますけど、結果に出ていない以上は真摯に受け止めるしかないのかなと思います。サポーターの方たちも、僕らが嫌いでブーイングしている訳ではないと思いますし、好きだからこそ言ってくれていると思うので、ブーイングを歓声に変えるためには僕らが結果を出すしかないですから、やり続けるしかないと思います」
FW18
田中 翔太Shota TANAKA
Q.途中出場となりましたが、ベンチから試合をどう見ていましたか。
「まだFWとして結果を残せていない立場なので、どういう形でゴールを狙おうか、ずっと考えていました」
Q.久しぶりに左WGでの起用となりました。
「第1節、第2節は途中出場から左WGで出ることがありましたし、開幕前の練習試合でも何度か左WGをやっていました。自分が求められていることは、逆サイドからのクロスに対してゴール前に入って行く推進力など、左WGというポジションに執着し過ぎないで、自分らしくゴールを取りにいくことが求められていると思いますし、僕がもっているFWとしての嗅覚を出せれば得点を取れると思います」
Q.攻撃陣として、2試合連続ノーゴールをどう捉えていますか。
「いま自分たちがやっていることをやり続けるだけで、やり続けてもっとレベルアップしていく。『超攻撃的サッカー』を掲げてやっているので、ゴールを取れないと意味がないですし、相手が嫌がる怖いプレーを増やして、自分は自分らしく強引にいくなど、シュートをどんどん打っていかないと点は取れないと感じています」
Q.バイタルエリアまでは運べたり、ポケットは取れたりしているので、あとは最後が合うかどうかですね。
「本当にあと一歩が完成すれば、FWが決定力を出して決め切るだけだと思うので、練習からもっと勝負にこだわってやっていかないといけないと思います」
MF27
藤村 怜Ren FUJIMURA
Q.3試合ぶりの出場となりました。試合を終えた感想をお聞かせください。
「宮崎の守備の仕方がうまくて、ビルドアップではなかなか自分たちの形が出せない中で、簡単に前に付けるほうが有効という意識でみんなやっていました。いつもとはちょっと違いましたけど、耐える時間も耐えられたと思います。ただ、得点を取らないと勝てないので、そこは課題ですね」
Q.長いパスと短いパスの使い分けはできた感覚でしょうか。
「やろうとしていることは間違っていなかったと思うし、練習からもポケットを取るところは何本もあったと思います。ただ、結果は付いてきていないので、続けてやっていくしかないですね」
Q.2試合連続無得点に対して感じていることを教えてください。
「結果がすべてですし、練習するしかないです。攻撃の形はみんな分かっていると思うし、入っていくところもみんな分かっていると思うので、続けてやっていくしかないですね」
Q.もっとシュート意識があってもいいのでしょうか。
「そうですね。ミドルシュートを打てば相手も警戒してくるでしょうし、(シュートを)枠に飛ばす意識をもっともっと植え付けていかないと入らないと思います」
Q.この勝点1をどう捉えることが、前に進むためには大事になると思いますか。
「やっぱりホームですし、勝ちたかったですけど、この戦いが今後も生きていけるように、最後にシーズンが終わったときに、やり方が間違っていなかったと思えるように続けてやっていくしかないと思います」
『3』獲得に足りなかったもの。
2戦続けてネットを揺らせず
2連敗中のザスパ群馬は、ホームで行われた前節・ギラヴァンツ北九州戦(0●2)からスタメンを3人変更。ゴールマウスは近藤壱成が守り、船橋勇真がリーグ戦今季初先発。そして中盤には藤村怜が3試合ぶりに復帰した。
山内陸と船橋が守備時はSBに入り、攻撃時は中盤の位置でビルドアップに加わるという、前節と同じ可変システムでゲームに入った群馬。どちらのチームのペースかまだハッキリとしない立ち上がり、10分に群馬が決定機を作り出す。大畑隆也のフィードから、一気に最前線の青木翔大が抜け出す。ドリブルで運び、落としたボールを西村恭史が右足で打ったシュートは相手にブロックされ、こぼれ球に詰めた青木のシュートも決まらなかったが、相手の裏を突く狙いどおりの形からゴールを脅かした。
前半は一進一退の時間が続き、テゲバジャーロ宮崎にボールを握られる時間帯もあったが、この日は守備に安定感と集中力があり、ゴール前の局面でもしっかりと対応。失点をせずに前半の終盤に入ると、再び群馬が押し込んでいった。
39分、ピッチを広く使った攻撃で相手を左右に揺さぶり、高い位置で奪い返した野瀬翔也が右サイドに展開。小西宏登が得意のカットインから左足を振り抜いた。さらに45分にはCKからチャンスを作る。小西のボールは相手GKのパンチングに遭うが、ファーに流れたボールを船橋がダイレクトで狙う。いずれのシーンもゴールとはならなかったが、連続して良い形を作り出し、前半を折り返した。
後半もきっ抗した展開で進んでいく中、56分に群馬にチャンス。右サイドで受けた小西の浮き球のパスから、ポケットを取った西村がシュートまで持ち込む。しかし、これはうまくミートせず。
攻める時間を長くしていく群馬は、69分に素早いスローインから今度は左サイドを突破すると、連続してCKを得る。2本目のCKの2次攻撃から途中出場の河田篤秀がヘディングシュートを打つが、惜しくもGKの守備範囲に飛び、キャッチされた。
終盤になってもスコアに動きはなく、アディショナルタイムに突入する。群馬としては河田や田中翔太、下川太陽や小野関虎之介といった途中出場の選手たちを生かして攻撃をしていきたかったが、なかなか攻撃で絡むシーンを作れず。90+4分のFKもシュートまでは至らなかった。
アディショナルタイムが6分を経過したところで、タイムアップ。群馬は連敗をストップして1ポイントを積み上げることはできたが、このホーム2連戦でゴールネットを揺らすことはできなかった。
文:須賀大輔(エル・ゴラッソ群馬担当)
見つめ直したのは“ベース”。
前節とは異なる姿を
今季最初の正念場をザスパ群馬が迎えている。前節・ギラヴァンツ北九州戦(0●2)ではサッカーのベースとなる部分で下回り、リーグ戦ホーム初黒星。沖田優監督は「今季一番悪いゲームだったと思うし、当然ブーイングされても仕方ないゲームだと思っています」と結果を真正面から受け止めた。その直後のゲーム、重要性は言わずもがな。もう一度ホームで戦える今節・テゲバジャーロ宮崎戦は、リバウンドメンタリティーが問われる90分となる。
完敗に終わった北九州戦後の監督会見で指揮官は、自分たちのスタイルうんぬんの前に、サッカーのベースの部分について言及した。走る、戦う、寄せる。どんなサッカーを目指すにしろ、勝つための根底になければならないベースを見直し、向上させることを約束した。
今節に向けては、映像を使いながらミーティングで課題をあぶり出し、トレーニングでは強度にこだわって取り組んできた。5対5のメニューや紅白戦でも、球際や攻守の切り替えを意識させる声が多く飛び、チーム全体で改善に努めていた。「今週は時間をかけて強度の部分に取り組んできた」と小西宏登。リスタートとなる一戦で、その答え合わせといきたいところだ。
その上で、『超攻撃的サッカー』を掲げている沖田ザスパからすれば、無得点はアイデンティティーに反する大きな課題。開幕戦以来今季2度目のことであり、完封負けは初めてと考えると、“得点”とも真摯に向き合わないといけない。決して失点を許容するわけではなく、守備面の課題を放置するつもりはないが、あくまでも群馬がこだわるのは攻撃であり、ゴール。中盤の一角を担い、全試合で先発出場を続ける西村恭史はチームの思いを代弁する。
「もちろん失点しないことが一番だけど、攻撃の練習を一番してきている中で、無得点で終わるのはダメ。自分たちの攻撃の時間が長ければ相手の攻撃時間も少なくなる。そのための攻撃なので、守備はもっとやらないといけないけど、それ以上にクロスやラストパスなど、最後の質にこだわってやっていかないといけないですね」
相手を見て、スペースを見つけて、流動的に動いて、3人目、4人目と関わりながらボールを前進させていき、どれだけゴールを陥れることができるか。全員のマインドセットを“超攻撃的”でそろえ、宮崎戦を迎えたい。
まだ7試合を終えたばかりの段階で順位表の話をするのは早いかもしれないが、一時は3位につけていたチームは、浮き沈みを経て14位まで後退した。まだまだ巻き返しの時間は残されているとはいえ、『J3優勝・J2昇格』を目標にしているなら、これ以上の出遅れは許されない。勝点差は詰まっており、混戦の中で置いていかれずに突き抜けていくためにも、目の前の試合で勝点を積み上げていくことが大事になる。
ホーム・正田醤油スタジアム群馬でのリスタート。キックオフの笛が鳴った瞬間からゴールを目指す姿勢が、自分たちの進むべき道を切り拓いていく。
文:須賀大輔(エル・ゴラッソ群馬担当)
■コメント(4月2日練習コメント)
沖田優監督

Q.前節・ギラヴァンツ北九州戦後の会見で「球際などにこだわってやっていきたい」というコメントがありましたが、今週はどんなトレーニングをしてきましたか。
「試合直後に選手たちとは話して、今週のミーティングでは映像を使いながら確認しました。足りないところ、向上しないといけないところはあると確認した上で、トレーニングでもその部分を強調しながらやれていると思います。攻撃の練習でもあり、裏を返せば守備の練習をやってきたので、いい積み上げができたと思っています」
Q.あらためて、前節の反省はどう捉えていますか。
「ボールをつなぐところはある程度、どの試合でも表現できるようになってきたけど、相手陣に入ったときの攻撃のバリエーションやパターン、圧力という意味ではまだまだ足りないです。その上で、自分たちは攻撃の良さを存分に出すけど、単純に球際や切り替えの局面、走る相手に対して全部ちゃんとついていっているのか、走り負けていないのかというところで、北九州戦はサッカーのベースである走る、戦うところで負けてしまったんじゃないのかと。そこでしっかりと上回った上で、自分たちは攻撃のマインドをもった超攻撃的サッカーをする。
相対的に言えば、J3ではテクニカルや攻撃力を積み上げているチームがそこまで多くないけど、自分たちもそのベースがある中でプラスαがあるからこそ、このリーグで上に行けるし、差別化できるチームになるんだと。そこを目指しているのに、北九州戦は公式戦8試合の中で一番悪かったので、悔しさがありますし、大きな課題を突きつけられたと思っています」
Q.開幕直後には「最初は大量失点の試合も覚悟していた」という言葉もありましたが、決してそういう試合はなかったです。ただ、それとはまた違うにしろ、いまは壁にぶつかっている感覚でしょうか。
「おそらく来るであろう通過点であり、ここを越えることなくして自分たちの攻撃的なマインドはもち続けられないと思っています。ほかのチームにはないプラスαがあるチーム作りは、ここを通過せずに作り上げられないので。J3は走る質が高いし、前線へのロングボールというチームが多いから、それに合わせて勝点を取りにいこうとなってしまうと、自分たちに積み上げはないです。今季だけでなく、今季以降のザスパ群馬のサッカーを作り上げているスタート段階なので、ブレることなく選手に対してもクラブに対しても、しっかりと積み上げていくんだということをやっていきます。それを絶対にやるんだよ、続けるんだよということを今週はみんなで再確認しました」
Q.“超攻撃的サッカー”を目指せる選手たちはいるだけに、メンタルの問題も大きいですか。
「北九州戦は、すべての面でもっとやれるはずのことができていない残念なゲームでしたし、プロの選手、プロのチームとしてこういうゲームを繰り返してはいけないとも確認しました。まだ自分たちは進化途中でもちろん全部はできないけど、やれるようになったところまでも表現できていないのは、プロチームとしてあってはいけないとみんなで共有しました」
Q.若い選手が多いぶん、成功体験がもっと必要ですね。
「そうだと思います。確固たる積み上げの中での確固たる自信まではまだできていないし、だからこそ、まだできる試合、できない試合と多少波があると思います。守備力、ハードワークを重視したほうが波をなくしやすいから、そういうチームのほうが作りやすいし、勝点を取りやすいのは分かり切っているけど、そこだけのチームは、これからのザスパ群馬のカラーではないです。両面できるようにしたい。ある程度の期間が必要だと思いますけど、いい歩みをしてくれていると思います」
Q.連敗中ですが、今節・テゲバジャーロ宮崎戦はもう一度ホームで戦えます。
「そこが幸いです。ホームでできるメンタル的な利点も、多くのサポーターに支えてもらえる利点を踏まえて、ホームでは負けないサイクルのリスタートになるように宮崎戦はしっかりと表現していきたいです。いま、結果としては苦しい時間が続いていて、サポーターにも苦しい思いをさせているのは申し訳ないですけど、必ず続けていった先に明るい未来が見えているし、(そうなると)確信しているので、粘り強く支えていただけたらありがたいですね」
Q.前節は試合後にブーイングが出ました。
「自分でも今季一番悪いゲームだったと思うし、単純に攻撃の出来、内容とかではなく、ブーイングされても仕方ないゲームだと、当然だと思っています。逆に、(ルヴァンカップ1stラウンド1回戦・)長崎戦は激励の声が多かったのも、正当で正直な反応だと思います。北九州戦後は、僕もブーイングされるべきだし、自分に向かうべきだしと思いながら挨拶に行きました。次は前向きにポジティブにもっといい表現をできるように、結果を見せられるように頑張ります」
MF 7 西村 恭史選手

Q.前節・ギラヴァンツ北九州戦を振り返って。
「相手のほうが球際や走力で上回っていました。自分たちにもチャンスはありましたけど、相手に決められてしまってすごく難しい展開になってしまい、良くない試合だったと思います」
Q.ご自身も含めて、中盤の選手がなかなかボールに触れなかったですね。
「ビルドアップに力を入れてやっているぶん、相手もプレスは強く来ていて、そこでうまくはがせず、ミスで相手にボールを渡してしまうシーンが多かったです。相手がどういう形できてもしっかりとはがせる技術がまだまだ足りないとあらためて感じました」
Q.壁にぶつかっている感覚ですか。
「相手がプレスに来るのは分かっていること。それでも、ミスを減らす、止めて蹴るという技術は練習から意識で上げられると思います。そこを言い訳にしていたら勝てないです。相手がどうやってきてもはがせないとこのサッカーはできないと思うし、自分たちはできると思っているので、自分たちの意識をもう1個変えないといけないと思います」
Q.ビルドアップで詰まったときの工夫について。
「自分があまりに落ち過ぎると後ろが重たくなってしまって、前線の選手に入ったときに距離感が遠くなってしまい、人数も少なくて攻撃ができないので、なるべく落ちないようにしながら、どこかで後ろが窮屈なら参加しながらという形でやっています。ただ、前で出ている以上、ゴール前にも行かないといけないし、結果にもこだわらないといけないので、ビルドアップに多く入るよりも、FWの近くにいながらボールが入ったときにサポートして、攻撃のリズムが生まれるように意識しています」
Q.失点の多さについて。
「超攻撃的サッカーなので、本当は1点、2点取られても3点、4点と取れる力をつけないといけない。もちろん失点しないことが一番ですけど、前節は得点ゼロ。攻撃の練習を一番してきている中で、無得点で終わるのはダメです。失点は多いけど、攻撃の時間が長ければ相手の攻撃時間も少なくなる。そのための攻撃なので、守備ももちろん球際とかはもっとやらないといけないけど、それ以上にクロスやラストパスなど最後の質にこだわってやっていかないといけないですね」
Q.今節・テゲバジャーロ宮崎戦に向けて。
「連敗中ですけど、J3優勝・J2昇格のためには、これ以上負けると段々現実的ではなくなってきます。J3は本当にどこが昇格するか分からないし、毎試合の結果を見ていても団子状態なので、そのうちに勝点を上位と近づけないと、どんどん離されてしまう。ホームで連敗を止めて、そのあとはアウェイが続きますが、しっかりといい準備をしていきたいですね」
FW 38 小西 宏登選手

Q.前節・ギラヴァンツ北九州戦を振り返って。
「チームとしていい形が作れず苦しい試合でしたけど、ある意味、大きな課題が出たので、今週は時間をかけて取り組んでいます。強度のところは意識して、夏になっても走り負けないようにいま取り組んでいます」
Q.ウイングのポジションはボールが来ないと仕事ができない難しさもあると思います。
「そうですね。ただ、ボールが来ない中でも背後への動き出しは沖田さんから何回も言われていて、ボールが来なくてもチャンスを逃さないために背後への動き出しを意識するようにやっています。何回も動き直すことがウイングには求められていると思いますし、それをやめてしまうとチャンスを逃してしまう。そこを意識して取り組んでいます」
Q.前節はその動きから何度も右サイドを突破していました。
「自分は左利きなので、カットインして左足でクロスを上げることは左利きの利点だと思うけど、そこで縦に行くことで相手もイヤだと思うし、そこも沖田さんから言われています。縦を見せて、カットインすることは意識してやっています」
Q.考え方の整理はついてきていますか。
「(FC琉球との)開幕戦ではカットインの形が持ち味と認識されていたと思うけど、自分の中では縦にも行ける選手がより怖い選手だと思っています。そこにチャレンジできているので、プレーの幅は広がってきていると思います」
Q.右足でのクロスについて。
「右足のクロスの精度は課題なので、そこは練習から取り組んで、よりチャンスでアシストをつけられたり、もちろんゴールを狙ったり、ゴールにつながるプレーを増やしていくことが必要だと思います」
Q.今節・テゲバジャーロ宮崎戦に向けて。
「強度はチームとしての課題でもあるので、走り負けない、1対1ではがされないというサッカーのベースの部分を大事にして頑張っていきたいです」
FW 23 小野関 虎之介選手

Q.途中出場した前節・ギラヴァンツ北九州戦を振り返って。
「自分ではずっと準備していたので、(ルヴァンカップ1stラウンド1回戦のV・ファーレン長崎戦で)結果を出せて、リーグ戦に出られたことは良かったと思います。これからも準備を欠かさずにやっていきたいです」
Q.ルヴァンカップとリーグ戦では緊張感などは違いましたか。
「ルヴァンカップはまた違う緊張感があって、リーグ戦は勝たないといけないという感じで、どちらの試合も勝たないといけないですけど、リーグ戦のほうが緊張せずにやれたと思います」
Q.ピッチに立った2試合で感じたことを教えてください。
「やれることが増えたなと。1年目、2年目よりもそれは多いと思います。ボールを受けたときにいろいろなアイディアを出せたり、もちろんゴールを決められたり、チャンスメークもできて、自分の理想の選手像に近づけてはいると思います。でも、課題はいっぱいあると思うので、そこを突き詰めてもっといい選手になりたいです」
Q.今後、先発で試合に出るために大事なことはなんでしょうか。
「スタメンを獲るには、いいプレーも必要ですけど、苦手な部分をしっかりと克服しないといけないと思っています。守備もしっかりとやった上で信頼を勝ち取っていければいいなと思います」
Q.課題はどんなところに感じていますか。
「監督からも、『ボールを持っていないとき、守備の部分はもっとやれるようになっていく必要がある』と言われています。そこをしっかりと改善、向上して、スタメン争いに関わっていければと思います」
Q.今節・テゲバジャーロ宮崎戦に向けて。
「1分、2分でもピッチに立てるチャンスがある限り、ゴールを常に狙う姿勢でやっていきたいと思います」