GK21
キム ジェヒKIM JE HEE
ザスパ群馬
群馬
正田醤油スタジアム群馬
0前半 0
0後半 0
試合終了
アスルクラロ沼津
沼津
前半 | 後半 | 計 | データ | 計 | 後半 | 前半 |
---|---|---|---|---|---|---|
7 | シュート | 8 | ||||
8 | CK | 4 | ||||
GK | ||||||
17 | FK | 11 | ||||
オフサイド | ||||||
0 | PK | 0 |
GK 21 キムジェヒ
DF 8 山内陸
DF 43 野瀬翔也
DF 3 大畑隆也
DF 22 高橋勇利也
MF 6 米原秀亮
MF 7 西村恭史
MF 27 藤村怜
FW 38 小西宏登
FW 10 髙澤優也
FW 11 加々美登生
GK 13 近藤壱成
DF 14 菊地健太
DF 30 小柳達司
MF 35 玉城大志
MF 36 安達秀都
FW 2 田頭亮太
FW 9 青木翔大
FW 17 山中惇希
FW 20 下川太陽
沖田優
GK 1 渡辺健太
DF 2 宮脇茂夫
DF 28 井上航希
DF 5 篠﨑輝和
DF 16 三原秀真
MF 71 渡邉綾平
MF 14 徳永晃太郎
MF 24 柳町魁耀
MF 8 鈴木拳士郎
MF 10 佐藤尚輝
FW 9 鈴木輪太朗イブラヒーム
GK 21 前田宙杜
DF 15 中村勇太
DF 22 一丸大地
MF 6 遠山悠希
MF 11 森夢真
MF 17 藤井建悟
MF 18 菅井拓也
MF 35 向井ひな太
FW 19 齋藤学
中山雅史
沖田 優監督
「勝ちたかった。引き分けで終わってしまった。沼津さんも良いチームで、(その中で)サポーターの皆さんはあれだけ雨が降っていても、雨に打たれながら応援していただきました。それなのに点が入らなかったので、悔しさがあります。勝ち切れなかったことがすべてです。いろんなチャンスの作り方ができて、後半はある程度修正ができて、少しずつ(チャンスが)増えてきた中で、最後にこじ開けられませんでした。自分たちが攻守ともにいろんな面を積み上げて成長しているのは確かで、バリエーションも増えているのですが、やっぱり点を取って、1、2点ともっと取って勝てるようにならないといけません。そういう意味では足りないところがまだまだあるので、同時に反省もしないといけません。もう明日から、すぐさま、そこに向かって成長スピードをもっともっと上げないといけません。そういう悔しさでいっぱいです」
Q.後半の修正について。前半の出来はプランどおりではなかったのでしょうか。
「前半はもっともっとシュート数、ペナルティーエリアへの進入回数を増やして、前半のうちに点が入ることを目指さないといけないです。前半の入りから強いパワーで入っていくプランは話していたんですけど、思うようにいかず、結果的にシュート数も増えずに終わったので、プランどおりにはいかなかった前半でした」
Q.うまくいかなかった原因はなんでしょうか。
「攻撃のバリエーションだけではなく、つなぎ方やビルドアップのバリエーションも少なめで、パターンとして少し一辺倒に近い形になっていました。相手の守り方に複雑性を与えられなかったので、ペナルティーエリアまでの進入回数をもっと多くして、ビッグチャンスを増やせたらと思っています」
Q.後半はどのように修正したのでしょうか。
「自分たちのCBと中盤の選手、そこからさらに沼津の選手というところで、全体の距離感を修正しました。少し近めにする部分と、どこが離れるところなのかを伝えました。その指示どおりに選手がしっかり実行してくれたと思います。そういう修正ポイントの中で相手陣地に入ったあとの入り方や、はがし方が良くなったので、チャンスが増えたと感じています。ただ、修正はできましたが結果としてゴールにならず、悔しさがあります」
Q.最後のクオリティーの質はまだ課題なのでしょうか。
「そうですね。もちろんサッカーにはずっとつきまとう課題ではありますが、最後のシュートの質、クロスの質はそうですけど、そこはよりクロスを上げやすい状態をもっとうまく作らないといけません。クロッサーだけの責任でもないし、もっと打ちやすい状態をシューターに対して作ってあげる。ペナルティーエリアに入る人数や、相手の守りづらさというのももっと突き詰めていかないといけません。そこは(クロスを)上げた人だけの責任ではなくて、もっと精度が上がるような状態を何度も何度も作り出せるようにしたいです。安定してやれるようにやっていかないと、安定した得点数、勝利数というところになかなか到達できません。でも、本当に下を向く必要はないです。後半のような形で、もう1つ進化、あと1つ殻を破れば、カチカチとハマる形は少し見えつつあります。引き分けがちょっと続いてしまっていますけど、次の栃木SC戦はダービーです。熱い試合になると思いますけど、そこを制するために明日の練習試合からまた準備をし直したいと思います」
GK21
キム ジェヒKIM JE HEE
本日の総括
「練習してきたことは、ある程度やれたと思います。ただ、ゲームに勝てなかったことが本当に悔しいです」
Q.勝ち切れませんでしたが、チームとしてはリーグ戦6試合ぶりに無失点で終えられました。
「前にいる守備の人たちにかなり助けてもらいました。そういう連係面はちょっとずつ良くなっている感覚があります」
Q.ビルドアップのところでもCBの選手とうまく連係してやれていたのではないでしょうか。
「自分が持ったときにCBだけではなく、(高橋)勇利也が落ち着かせてくれたり、(大畑)隆也が自分の近くで受けて持ち上がってくれるので、すごくやりやすさがありました」
MF8
山内 陸Riku YAMAUCHI
本日の総括
「相手のゴール前に近づくにつれて、やっぱりイージーなミスが多くなったし、ペナルティーエリアの中に入ったあとがあまり良くなかった印象です。もっとシュート数も増やさないといけないですし、最後のクオリティーも課題。1個ズレるだけで相手に取られたり、カウンターを仕掛けられる原因になっていた。押し込めている感じはあったので、一つひとつの精度(を高めること)や、シュートの意識はもっと持たないといけないなと感じています」
Q.最後のクオリティーは個人の問題なのでしょうか。それともチームとしての問題なのでしょうか。
「個人だと思います。動いて、チームとして求められるタスクはみんなやっています。そこを通すか通さないかは個人の問題なので、突き詰めないといけないです」
Q.今季から新しいサッカーにチャレンジをしています。ここまでの手ごたえとしてはどうでしょうか。
「沖田(優)監督になって下から丁寧につなぐ形になりましたが、それは僕も好きなスタイルで、やりたかったサッカーでもあります。手ごたえを感じているのは良いのですが、結果がついてきていません。ただ、チームとしてスタイルも目標もブラさず、1個勝ちが出れば勢いも出てくると思うので、しっかり積み上げていきたいと思います」
DF30
小柳 達司Tatsushi KOYANAGI
本日の総括
「(リーグ戦は今季)初めて出ましたが、(群馬県予選を含めて)天皇杯で2試合出場していたので、(前半45分からの途中出場だったが)すんなり入れたと感じています。ただ、勝てなかったですし、相手に握られる時間もあったので、そういう面ではまだまだだと思います」
Q.「まだまだ」というのは?
「相手の陣地に入る形は結構ありましたが、次のプレーの質やコンビネーションの部分で今日に関しては合わないところがあり、得点につながりませんでした。組織で崩すのか、個で崩すのかをやっていかないといけないですし、あれだけ攻めて、ボールを前に進められたのであれば、個で打開できる選手も必要になります。そういう練習をしていくしかないと思います」
Q.守備面ではリーグ戦6試合ぶりに無失点で終えられました。
「そうですね。映像を見てみないと分かりませんが、自分が初めて出場した中で、組織的な守備はまだまだで、個々でも戦術的なところをやらないといけません。サッカー選手として積み上げる必要があると思います」
リーグ戦3戦負けなしで上り調子のザスパ群馬がホームにアスルクラロ沼津を迎えた一戦。試合前には雷が鳴り響き、悪天候の中でキックオフの笛が鳴った。
[3-4-2-1]の布陣でスタートした群馬は序盤から主導権を掌握。GKキム・ジェヒも最終ラインの間に顔を出し、小気味よくボールを回していく。中盤の底に入る米原秀亮もビルドアップを助け、最終ラインの間に入ってボールをピックアップ。攻撃時は両ウイングバックが高い位置を取り、前線に人数をかけてチャンスを作った。
特に効果的な働きを見せたのが、右ウイングバックの小西宏登だ。積極的に前線に顔を出し、何度もスプリント。最終ラインの背後でボールを呼び込み、攻撃に変化をつける存在として違いを作った。
群馬は左サイドでも相手DFを翻弄し、30分には左ウイングバックの加々美登生が狭いエリアを打開。高橋勇利也とのワンツーで突破し、ペナルティーエリア左から惜しいクロスをゴール前に入れた。
一方、守備では攻め込まれる時間もあったが、粘り強く対応。何度かサイドからヒヤリとするシーンを作られたものの、体を張ったディフェンスで決定機を作らせなかった。前半終了間際にDFの野瀬翔也が脳震盪の影響で途中交代となるアクシデントが発生しても、チームは動じない。今季リーグ戦初出場となった小柳達司が代わりに入り、ベテランらしく冷静に対処して無失点で前半を折り返した。
雨脚が弱まった後半、55分に決定機を迎える。米原の縦パスを受けた西村恭史が、左サイドから中に入ってきた加々美にラストパス。加々美はワンタッチで相手DFをはがすと、右足でゴールを狙う。グラウンダーのシュートは惜しくも枠を捉えられなかったものの、鮮やかな連係から好機を生み出した。
その後も相手のカウンターをうまくしのぎながら攻撃を展開。青木翔大と菊地健太を投入した直後の75分には、CKの流れから西村が左足で強烈なミドルシュートを放つ。しかしクロスバーに阻まれ、このチャンスも得点には結びつかなかった。
ゴールを奪えない中でも群馬の守備陣は集中力を維持し、森夢真に強烈な一撃を見舞われた80分の場面ではキム・ジェヒが好セーブ。最終ラインも盛り立て、“ゴールの時”を待った。
その後も最後尾から丁寧につなぐ形を貫き、相手ゴールを崩しにかかる。勝点3を目指す沖田優監督は83分に3枚代えを実行。小西、加々美といったサイドで起点を作っていた選手たちを下げ、下川太陽を右ウイングバック、山中惇希を左ウイングバックに投入。ゲームメークを担っていた米原を下げ、リーグ戦ここ4試合で出場機会を一気に増やした玉城大志をピッチに送り込む。フレッシュな選手たちに想いを託し、さらに攻勢を強めていく。
しかし、アタッキングサードで精度を欠き、チャンスを生かし切れない。後半アディショナルタイムも猛攻に出たが、フィニッシュまで持ち込めなかった。最後までゴールが奪えなかった群馬は勝点1を獲得。負けなしは『4』に伸びたが、押し込む時間帯が長かっただけに悔しさが残るドローとなった。
文:松尾 祐希(スクワッド)
成長と課題を見つめるザスパ。
歓喜の5月で終われるか
25日の天皇杯1回戦・法政大戦は価値ある勝利となった。直近のリーグ戦から先発を総入れ替えした中で、Jクラブ加入内定選手が4人もおり、“血気盛んな”大学生相手に粘り強く戦い、後半アディショナルタイムに髙澤優也が決勝点。豪快な左足でのボレーシュートが決まった瞬間、スタジアムは大きな歓声に包まれた。また、1-0の勝利は今季初となり、チーム全体の底上げ、層の厚みを実感するゲームとなった。
「プロ予備軍とも言える法政大学が相手で本当に難しい試合になると思っていました。0-0の時間が長く、最後に1点取って勝つゲームは初めてでした。『得点するまでは失点しない』ということはここしばらく言い続けてきたことなので、大学生の運動量などに対応しながらよくやってくれたと思います。劇的な勝利でしたけど、選手たちが自分たちで力を証明し、チームとしての総合力アップを確信できた試合でした」(沖田優監督)
5月はここまで公式戦5試合を戦い、無敗を継続中。3勝2分と結果が出始めている。上向きの状況で迎える今節・アスルクラロ沼津戦に向けてチームの士気は高く、雰囲気も明るい。それでも、選手たちは満足することなく、むしろ冷静に現状を受け止める。
「天皇杯を含めて5戦無敗ですけど、リーグ戦はそんなに勝利が多くないです。先に点を取られてしまったゲームも、先制できた試合も、自分たちが優位に進められていると思いますけど、最後のゲームの進め方や締め方はまだまだです」(山内陸)
「まだ成績が安定してきたとは思っていないです。誰が出ても攻撃面は自分たちのやりたいことを出せるようになってきていますけど、守備の部分は課題です。ゲームの持っていき方はまだ突き詰めが甘くて、勝ち切れない印象が多いので、追加点を取りにいく姿勢は保ちつつ、取れないなら最後は守り切る姿勢をピッチの中でしっかりとコントロールできればいいと思います」(高橋勇利也)
選手たちの言葉にもあるように、シーズン序盤と比較しても組み立ての部分は大きな進歩が見られ、得点もコンスタントに奪えるようになってきている。相手のシステムやプレッシャーの掛け方にかかわらず、自陣からボールをつないで敵陣まで前進していき、主導権を掌握。リーグ戦では2試合連続で複数得点を挙げられており、無得点に終わったゲームは約2カ月前までさかのぼる。
だからこそ、いまチームに求められるのは90分を通したゲーム運びであり、リードを奪ったあとの振る舞いにおける賢さやたくましさ。追い求めるスタイルや理想はありながらも、スコアやゲーム展開に応じた“勝ち切る力”が必要とされている。
今季の沼津はここまで1勝と苦戦を強いられているが、昨季は最後までJ2昇格プレーオフ進出を争っていたチームであり、簡単な相手ではない。同じく攻撃的なマインドを持つ相手に対して、先手を奪う姿勢を貫き、ホーム・正田醤油スタジアム群馬で第5節・鳥取戦(2〇0)以来の勝利をファン・サポーターと喜び合いたい。
文:須賀大輔(エル・ゴラッソ群馬担当)
沖田 優監督
Q.天皇杯1回戦・法政大戦は難しい展開となりましたが、しっかりと勝ち切りました。
「天皇杯の1回戦は本当に難しいものだと、今まで幾度となく経験してきていましたし、プロ予備軍である法政大学が相手だったので本当に難しい試合になると思っていました。(その中で)全員がよくやってくれて、良い結果をもたらしてくれたと思っています」
Q.0-0のままゲームが進み、最後に決勝点を奪うという、今季なかった勝ち方でもありました。
「点を取れないなら失点せずにゲームを進められるか、点を取るまで我慢強くやれるか、0-0の時間が長い中でプレーして、最後に1点を取って勝つゲームは初めてだったと思うので、そこは良かったと思います。練習試合ではそういう経験が何回かあり、『得点できるまでは失点しない』ということは、ここしばらくずっと言っていたことなので、大学生の運動量に対応しながら、よくやってくれたと感じています」
Q.リーグ戦からメンバーを入れ替えた中で勝ったことの好影響はどこにあると考えていますか。
「(天皇杯群馬県予選決勝の)上武大学戦もそうですし、その前のルヴァンカップ(1stラウンド1回戦)長崎戦もそうですけど、直近にプレー時間を与えてあげられていなかった選手たちを公式戦で起用したときに、やっぱりやってくれる、できる、これくらいはやれる力があると、パフォーマンスで示してくれていました。今回は粘り強く戦い1-0での劇的な勝利となりましたけど、選手たちが自分たちで証明した試合だったと思っています。チームとしての総合力アップを確信できた試合でした」
Q.5月はここまで公式戦5試合を戦って無敗。内容と結果がリンクし始めていますが、いかがですか。
「実際、いろいろなタイプのチームに対して、対応、免疫ができてくると同時に、自分たちが進化していると思います。ただ、負けが減ってきているのは間違いないと思いますが、もっと失点を減らせるし、得点を増やせます。そこがさらなる進化、課題だと思っています。(2-2で引き分けた前節)高知戦も3点目を取れなかったところにフォーカスしないといけないし、そこを意識して(今節)沼津戦に向けてトレーニングしています。
天皇杯みたいなゲームであれば粘り強く戦って先に(得点を)取る、高知戦のような試合であれば3点目を取る攻撃力を発揮する、そういうことができてこないと。自分たちは負けていないだけではなく、勝ちを増やしていきたいですし、それは開幕当初から掲げていた目標でもあります。いよいよ、いろいろな力がついてきた中で3点目を取れる試合を増やしていきたいですね」
Q.そのために必要なのは、精度を上げていく、自分たちの時間を長くしていくことですか。
「そうですね。カウンターもそうだし、セットプレーもそうだし、相手陣地での攻撃の仕方もそうだし、点を取るためのバリエーションをちょっとずつ追加して提示している段階です。いまはそれがだんだんと公式戦でも出始めているので、まだまだ終わりではなく、どんどん追加しながらバリエーションを増やしていきたいと思っています」
Q.アスルクラロ沼津戦に向けて。
「試合を観ていると、いまの順位(18位)がまったく想像できないような試合内容というか、攻撃力はしっかりとしています。(自分は北海道コンサドーレ札幌のコーチを務めていた)昨季、沼津と対戦する機会があり、本当に良いチームだと思っています。独特な攻撃をしますし、この数試合を観ても、いまの勝点、順位にいることが不思議です。もちろん簡単な相手ではないですけど、ほんの1歩、ちょっとした部分で上回って、何とか勝利を目指して頑張りたいと思っています」
MF 8 山内 陸選手
Q.5月に入り、少しずつ成績が安定してきたと感じています。
「天皇杯を含めて5試合無敗ですけど、リーグ戦は勝ちがそんなに多くないです。先に点を取られてしまった試合も、先制点を取れた試合も、自分たちが優位に進められていると思いますけど、最後のゲームの進め方や締め方がまだまだです。(自分たちのスタイルを考えれば)守りに入るのではなく、3点目、4点目を取りにいかないといけないですけど、そういうことが難しい時間帯に失点してしまって、引き分けの試合が多いので、ピッチ内でも話していますけど、試合中にどれだけ改善できるかだと思います。難しい試合をどれだけ勝ちにつなげられるかが、これから上位に食い込んでいくためには大事だと思っています」
Q.大事になることは、どんなことでしょうか。
「後半になると、相手のプレッシャーに対して僕たちのサポートのスピードが遅くなる時間帯が目立ちます。自分たちがやることはやり続けますけど、それを90分できるような体力面やメンタルの部分は個人個人で改善していくしかないと思うので、そこは出ている選手が責任を持ってやらないといけないと思います」
Q.夏場の戦いになると、なおさらその意識が必要になりますね。
「暑くなると走れなくなりますし、そこでの守備においての一歩やゴール前の一歩が勝負を分けてくると思うので、チームとしても個人としても意識してやっていきたいです」
Q.一方で、シーズン序盤に比べて、90分の中で自分たちのやりたいことをできるようになってきている手ごたえはあるように感じます。
「誰が出ても自分たちのサッカーは体現できていると思いますし、相手のプレスの掛け方や戦い方によって、(大きな枠組みの中では)似ながらも変えてサッカーをできていると思うので、もっと突き詰めていけばもっと自分たちの時間が増えて、より優位にゲームを進められるようになると思います」
Q.真ん中でプレーする時間が増えてきた中、どんなことを大切にしていますか。
「後ろと前をつなぐことです。チャンスがあれば前線に行きますけど、守備のところと前に運ぶところは意識しています。最初はSBでプレーしていて難しいところもありましたけど、いまはボランチのように守備のときもやれているので、だいぶ慣れてきました」
Q.今節・アスルクラロ沼津戦に向けて。
「沼津は弱いチームではないですし、一人ひとりの能力は高いですけど、上位に行くためには下位相手に落とせないので、必ず勝てるように準備していきたいです」
MF 27 藤村 怜選手
Q.5月に入り、公式戦は5戦無敗です。
「(4月最後のゲームとなった第10節)FC大阪戦は逆転負けをしてしまいましたけど、その前は(2試合負けておらず)引き分けが続いていましたし、FC大阪戦も最初に2点は取れましたので、自分たちのやりたいサッカーをここ10試合くらいはできていると思います。どのチーム相手にも同じようなサッカーを展開できているので、それは間違いなく積み重ねが試合に出ている証拠だと思います。ただ、まだまだ課題はあります。点は取れているけど、勝ち切れないとか、追加点を奪えないとか、もっと突き詰めるところはあります。でも、確実に良くなっているとは思っています」
Q.最後は決め切るところと守り切るところが大事になりますね。
「2点差で勝っていたとしても、決定機は何回もある試合が多いですし、勝っている状態でも自分たちのほうが決定機の数は多いと思うので、そこを決め切ればもっとラクな試合展開になります。より点差がついたほうが自分たちのサッカーも落ち着いてできると思うので、点を取る部分と守り切る部分をもっと突き詰めたいですね」
Q.その2つは個人に委ねられる部分が大きいです。
「もちろんそうだと思います。シュートの精度は個人のところ。そこはやるサッカーの問題ではないと思います。練習からどれだけ試合を意識してやれるか。もっともっと実戦を意識してやっていければと思います」
Q.中盤の選手として、ゲームコントロールについてはどう考えていますか。
「僕らはボールを持つので、速攻と遅攻の見極めは大事です。相手が疲れているなと感じたら裏を取りにいくし、わざとスピードを上げます。(このスタイルは)駆け引きの連続だと思うので、反対にまだ行かなくていい部分では『行くな』と声をかけることもあります。判断の精度を高められればもっともっと効率よく攻められるかなと思っています」
Q.チームとして、そこがそろってくればゲーム運びも変わってくるということでしょうか。
「相手の穴を見つけることは試合中にずっと意識しているので、もっともっと状況を俯瞰して見られる選手になれればと思っています」
Q.今節・アスルクラロ沼津戦に向けて。
「天皇杯(1回戦・法政大戦)も良い形で勝ちました。(前々節・福島ユナイテッドFC戦と天皇杯群馬県予選決勝・上武大戦で公式戦連勝を飾ったが)リーグ戦では連勝がまだないので、その1個目に勝って良い流れを作れるようにしたいです。勝っていかないともう優勝はないと思うので、一個一個、危機感を持って絶対に勝ちたいと思っています」
DF 22 高橋 勇利也選手
Q.5月に入り、成績が安定してきたように感じます。
「まだ安定してきたとは思っていないですね。攻撃の部分では誰が出ても自分たちのやりたいことを出せるようになってきていますけど、守備の部分、ゲームの持っていき方の部分でまだ突き詰めが甘くて、勝ち切れていない印象が強いです。後半の戦い方、勝っているときに3点目、4点目を取りにいく姿勢、反対にそこで取れないなら最後は守り切る姿勢をピッチの中でしっかりとコントロールできればいいと思っています」
Q.そのためには、自分たちのサッカーをできる時間を増やすべきか、勝負の綾を見逃さない力をつけるべきかなど、どう考えていますか。
「監督は90分間最後までボールを握って相手を疲れさせるということを目指していて、(前々節)福島戦はそれができたからこそ4点目まで取れて、最後の最後までできなかったから失点してしまいました。やればやるだけ自分たちがラクになると身に染みて感じています。もっとサボるところをなくして、もっと準備のスピードやパススピードを速くすれば、相手が後半にガッと来てもはがしてコントロールできるようになるので、それをやっていきたいと思います。
ただ一方で、群馬で5年戦ってきた身としては、今まで1-0、2-0で勝つ試合が多かったので、最後の締め方は知っているつもりです。そこはピッチの中で判断して、1点差なら最後は守り切れればいいと思いますし、選手たちでコントロールしていきたいです」
Q.その意味では、ゲームコントロールの部分はどう感じていますか。
「誰かが『こう』と決めるというよりも、ピッチ上で一致できていれば、どの形でも強いと思います。俺やヨネ(米原秀亮)、(山内)陸など中盤の選手で集まって、『いまは長いボールを増やそう』など話はできているので、チーム全体で一致させられればといいと思います」
Q.そうやって勝利が増えてくれば、「安定してきた」と言えるようになりますね。
「そうだと思います。そうやって勝っていければ『この時間はこれでいいんだ』、『この状況ならこれがいいんだ』というのが経験として積み上がっていくので、それをもっと自信として獲得していければいいと思います」
Q.今節・アスルクラロ沼津戦に向けて。
「チーム全体で良い流れで進んでこれていると思いますが、上に行くためには勝利を積み重ねていかないといけません。『ここで負けなかったらいい』、『大量失点をしなければいい』で終わるのではなく、自分たちのスタイルを貫きとおして、2点で終わらずに3点目、4点目を取って勝ちたいと思います」