【2026 Rookie’s interview Vol.01】櫻井文陽「皆さんと一緒にもっと喜んでいきたい」

――2025年10月12日の第31節ヴァンラーレ八戸戦を最後にチームを離れていましたが、充実した大学生活は送れていましたか?
櫻井文陽(以下、櫻井) プロと違って大学には大学の良さもあるので、結構楽しみながら過ごせていました。ただ、充実はしていましたけど、群馬への引っ越しのことや卒論のこととか、最後のインカレ(全日本大学サッカー選手権大会)もあったので、結構バタバタしていました。
――実はザスパとの関係は結構長いですよね? ザスパ加入を決めたのはいつ頃だったのでしょうか。
櫻井 昨年1月のキャンプに練習参加していたんですけど、その期間中に加入のオファーをいただきました。しばらく悩んで考えていたんですが、最終的に決めたのは確か、4月頃だったと思います。もちろんプロになりたいと思っていましたし、なるためにこれまでサッカーをやってきました。正直、大学に入学するときに、絶対にプロになるんだと腹を括って阪南大学の門を叩いたので、ほんとにひと安心しました。
――家族や友人も応援してくれていたと思いますが、どんな反応でしたか?
櫻井 そうですね。とくに家族はずっと一緒に頑張ってくれていましたし、応援してくれていたので、「おめでとう!」とすごく喜んでくれました。それに普段はあまり連絡を取っていないような友だちまでも、「おめでとう!」と言ってくれたので、本当にうれしかったですね。

――昨シーズンは、JFA・Jリーグ特別指定選手として7月5日の第19節松本山雅FC戦でJリーグデビューを飾るなど、すでに7試合に出場しました。どの程度、プロと大学の差を感じましたか?
櫻井 もう、かなりです。プレーや判断のスピードが全然違うと感じましたね。うまさとかはそこまで大差があるとは思わなかったのですが、大学だったら結構アバウトというか、多少判断を間違えたとしてもなんとかなったのですが、プロだと、ひとつズレちゃうと全部がズレてしまう。そのスピードに慣れるのにはちょっと時間がかかりました。だから最初はついて行くのに必死みたいな感じで……。自分の考えや意見を主張することもできませんでした。ただ、周りの選手のプレーに合わせるだけ、みたいな。それくらいしかできなくて、もうやりながら慣れるしかなかったですね。
――いつ頃からプロのスピードに慣れてきたのですか?
櫻井 それこそ松本山雅戦の試合中ぐらいからですかね。自分のやりたいことを周りの選手に聞いてもらえるようになって、ちょっとプレーの幅が広がったかなと感じました。
――練習でも試合でも、とても自信を持ってプレーしているように見えていたので意外でした。
櫻井 そんなことないですけど、でも自信を持ってやんないとプロの雰囲気にのまれるというか。特に松本山雅の試合で言うと、急にスタメンで使ってもらって、自信なさげにやっていると、何もイメージが浮かんでこないというか、そうなっちゃうと本当にもったいないので。だから無理矢理じゃないですけど、「やれる! やれる!」と自分自身をたきつけて自信を持ってやってましたね。本当はすごく緊張していたんですけど(苦笑)。
――出場した7試合には、チームが9試合勝てなくて苦しい状況だった時期も含まれています。どんな気持ちでピッチに立っていたのでしょうか。
櫻井 自分としてはすごく貴重な経験をさせてもらっていると思っていました。まだプロにもなれていない特別指定の時期にもかかわらず、負けられないという厳しい雰囲気の中でプレーさせてもらえたことで自分自身がすごく成長できたなと本心から思っています。もちろん勝たないと意味がないんですけど、それでも本当に貴重な経験をさせてもらっていると感じていました。あの頃はただ、「頑張るしかない」「やるしかない」と自分のことだけで精いっぱいでしたね。

――とはいえ、プロ選手ではない状況でメンタル的にも相当苦しかったのではないですか。
櫻井 そこも含めて貴重な経験だったと思っています。メンタル的にはかなり……これまでのサッカー人生においても、あんなに勝てないことってあんまりなかったので。それにサポーターの方の応援もめっちゃ熱いですからね。そういうのも、プロの世界だと当たり前のことだと思うので、いま思うと、むしろありがたい経験だったんじゃないかとさえ思っています。
――ピッチの中で、大柄な選手相手に臆することなく食らいついていくアグレッシブなプレーに気持ちの強さを感じていました。改めて、自分自身のプレーの特徴や課題について教えてください。
櫻井 自分は得点を量産したり、スピードでぶっちぎったりするタイプではないので、どちらかというと、見ていて地味寄りな選手かもしれません。でも、トラップやパスといった技術力が高いところとか、1試合を通して走り切るところが自分の持ち味だと思っているので、そういう頑張っているところを見てほしいですね。ただ、そういった技術的なところでは全然プロでもやれるなという手ごたえはあるんですけど、フィジカルについては全然通用しないなというところもあって。当然、その差は詰めていかないといけないんですけど、ただ、正直フィジカルの部分が自分の一番の武器になることはこの先ないと思うので、周りの選手との差は埋めつつですけど、その足りないところを他の部分でどうやって埋めていくか。そこが本当の課題なのかなと。今後は、そこを見つけていかないといけないと考えています。
――目標としている選手や、目指している選手像みたいなものはありますか?
櫻井 幼稚園生の頃は(リオネル)メッシが好きだったんですけど、最近は(ルカ)モドリッチが好きですね。めちゃくちゃ速いとか、体が強いとかじゃないけど、めちゃくちゃうまい! 多少、自分とタイプが似ているほうだと思うので、たまに映像を見たりしています。

――2026年からはいよいよ本当のプロサッカー選手です。最後にファン・サポーターの皆さんへメッセージをいただけますか。
櫻井 昨年は特別指定という形でチームに携わらせていただいて、試合にも使っていただいた中で、なかなか決定的な仕事だったり、チームの勝利に貢献できなかったですけど、今年は特別シーズン(明治安田J2・J3百年構想リーグ)を挟んでからリーグ戦が始まります。チームのJ2昇格に貢献できるように頑張っていきたいと思っていますし、ファン・サポーターの皆さんと一緒にもっと喜んでいきたいと思っているので、熱い応援をよろしくお願いいたします。
――そういえば、同じ阪南大学の野瀬翔也先輩から何かアドバイスをもらったりしましたか?
櫻井 いや、別になかったです(笑)。とはいえ、いてくれるだけで、正直ありがたいんですけどね。まったく知らないところに行くより、大学の先輩がいてくれたほうが、橋渡しじゃないですけど、他の先輩ともしゃべりやすい雰囲気を作ってくれるので、そこはありがたいですね。
取材・構成:広報室
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