GAME SCHEDULE / RESULT

試合日程・結果

GAME RESULT 試合結果

2025明治安田J3リーグ 第20節

HOME

ザスパ群馬

群馬

2025.07.12 SAT 19:03 KICK OFF

正田醤油スタジアム群馬

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0 0

0

試合終了

AWAY

AC長野パルセイロ

長野

GOAL

  • 99 山田太郎 99'
  • 99 山田花子 99'
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磨いてきた“超攻撃的サッカー”で
4カ月越しの雪辱を果たせ


巻き返しを図る後半戦が始まる。首位・FC大阪と2位・栃木シティとの差は離れてしまっているが、J2昇格プレーオフ圏内となる6位・奈良クラブとは8ポイント差。十分に射程圏内だ。ひとつずつ勝利を重ねていくことが、その差を詰めていくことにつながっていく。後半戦の初戦となる今節・AC長野パルセイロ戦は、必勝を期すゲームとなる。

前半戦の19試合はスタイルを貫いて戦った。その結果、勝点を取りこぼす試合も決して少なくなかったが、“超攻撃的サッカー”を表現し続けようとしてきたからこそ、つかんだ手ごたえや成果はある。沖田優監督は「ここまでの勝点はまったく満足できるものではないし、悔しい前半戦としか言えないです」と結果に対しては不十分であることを認めるが、スタイルの構築や浸透には一定の評価を口にする。

「続けてきたこと、ブレないで積み上げてきたことは、成果として間違いなくあると思いますし、選手もその方向性を信じて、そのなかで成長し続けてくれました。自分たちは失点をしたから、負けたからと守備を重視するのではなく、やはり攻撃の練習、得点を取る準備をしっかりとやる。(前半戦最終戦となった前節・)松本戦では先に3点を取れたことで、トラブルで1点を取られても勝って終わることができました」

このスタンス、マインドこそが、沖田ザスパの目指すべき姿。“超攻撃的サッカー”に、より磨きをかけ、ゴールと勝利にこだわっていくことが、後半戦のテーマとなる。

その初戦の相手は、勝点20で16位の長野だ。シーズン開幕直後の3月に敵地で対戦し、今季初黒星を喫したチーム。ホーム開幕の連戦で1勝1分と好スタートを切り、さらに勢いを加速させたかったゲームで現実を突きつけられた。最終ラインからのビルドアップに対して、高い位置からのプレッシャーを受け、自分たちのスタイルを発揮できないまま敗戦。スコアとしては2-3と僅差だが、数字以上の完敗だった。

前回対戦時から4カ月を経ての再戦となる今節は、チームとしての成長と積み上げを示す絶好の機会となる。「長野はもう1回(プレスに)来ると思います。(そのプレスを)はがせるかどうかではなく、はがさないといけないですし、はがせたらうれしいではなく、はがすのが当たり前で、その先の前線やゴール前で違いを(どう)出すか。みんなが意識して、勝てればいいと思います」と話すのは河田篤秀。また、左サイドで攻撃の起点を担う山中惇希は「同じ相手に二度負けるわけにはいかないです」と闘志を燃やしている。

ここで今季初の連勝となれば、大きな一歩となり、後半戦の戦いに弾みがつく。舞台は、ホームの正田醤油スタジアム群馬。約4カ月も遠ざかってしまっているホームゲームで勝利をつかみ、逆襲の狼煙を上げる。

文:須賀大輔(エル・ゴラッソ群馬担当)


沖田 優監督
Q.リーグ前半戦の最後となった前節・松本山雅FC戦は勝利で終えることができました。
「ひとつの区切りとすれば、最後に勝てたことは良かったですし、後半戦の初戦を連勝のチャンスとしてスタートできるのはすごく良いことだと思います。(松本戦の)内容自体もすごく良かったですし、前々節(・ツエーゲン金沢戦)で(ゴールを)取り切れなかったところを松本戦のように取り切れれば、こういうゲームができるわけです。2試合とも前半の内容は一緒だったと思うので、繰り返しやろうとしたことができたこと、そして、内容がゴールに結実すれば勝てると分かったことは良かったと思います」

Q.前半戦の19試合はスタイルを貫いたうえでいろいろな経験をしたと思います。
「自分たちはスタートから今までもそうですが、勝ったときも負けたときも攻撃的なマインドを持ち続けて戦い続け、そのうえで勝っていく。ここまでの勝点はまったく満足できるものではないし、悔しい前半戦としか言えないですけど、続けてきたこと、ブレないで積み上げてきたことは、成果として間違いなくあると思います。選手たちも、その方向性を信じて、そのなかで成長し続けてくれました。直近の2試合がまさにそうですが、やっていること、やろうとしたことは変わらないなかで、ゴールを取れないと最後に失点して負けてしまう試合もありますが、自分たちは失点をしたから、負けたからといって守備を重視するのではなく、やはり攻撃の練習、得点を取る準備をしっかりとやる。松本戦では先に3点を取れたことで、トラブルで1点を取られても勝って終わることができました。それを1週間で修正できたことは、ここまでずっと準備してきたからこそだと思いますので、松本戦のようなゲームを後半戦はずっと続けて、勝利の数を増やしていけるように、(今節・)長野戦からリスタートしていきたいです」

Q.前半戦の19試合から後半戦につなげたいことや、勝負によりシビアになる部分はいかがでしょうか。
「ゲーム運びのところですね。90分間終始といいますか、リードしているときはもっとうまくゲーム運びしないといけないですし、同点のときは同点時に適した戦い方があって、そこは前半戦で学びも成果も課題もありました。90分を通して、勝つ確率を上げるために自分たちのスタイルを出すことを実現させていきたいと思っています。方向性に変わりはありません」

Q.勝点を落とせない後半戦は、“1点を守り切る”というような姿勢や戦い方も必要になってくるのでしょうか。
「リードしているなかで試合が進む時間を増やしていかないといけないです。松本戦のように2点差、3点差の時間が長く、自分たちの攻撃の良さを数字としても出しながら試合運びができれば、自然と勝利はついてくると思います。前半戦は、リードしてもすぐに追いつかれてしまって同点で進むとか、1点差から最後に追いつかれて引き分けに終わるとか、0-0、1-1、2-2など同点で進む時間帯が長いゲームが多かったです。そこで少し苦しんだようなゲームや、自分たちのスタイルを出しながらもギリギリな試合が多かったと思いますので、ギリギリではないゲームをしていきたいと思います」

Q.今節の長野戦は後半戦の初戦であり、今季初の連勝を懸けた試合でもあります。
「ホームで勝つことや得点を奪うことから少し遠ざかってしまっているので、とにかくそこにフォーカスして、長野に勝つ姿を観てもらいたいと思います。(前回対戦となる第3節時と)お互いに大枠のスタイルやゲーム展開はそこまで変わらないでしょうけど、自分たちはだいぶ成長していると思いますので、前回はアウェイで負けたぶん、今回はホームで成長した姿をしっかりと表現して勝ちたいと思います」


MF 17 山中 惇希選手
Q.リーグ前半戦の最後となった前節・松本山雅FC戦を振り返ってください。
「(前々節・)金沢戦はホームで悔しい負け方をしたので、その次がすごく大事でしたし、アウェイの地に、あれだけのファン・サポーターが来てくれたなかでしっかりと勝って終われたことは非常に大きかったと思います。前半戦の最後とひとつの節目ではあったので、後半戦に向けて良い終わり方ができたと思います」

Q.金沢戦と松本戦は裏を取る回数がすごく多かったと思います。
「そこを強みにできているし、共通認識を持ってプレーできているからこそ、ミスになっていないですし、すごく良い流れを作れていると思います。僕の良さを引き出してくれている攻撃でもあるので、自分の良さとキッカーの良さがお互いに出ている形だと思います」

Q.相手がイヤがっている感覚はありますか。
「相当あります。相手がイヤがっているのはわかっていました。(パスが)出ようが出まいが、自分が走ることで神経をすり減らすことができていたので、そこのアクションの回数を増やしていくことを意識していました」

Q.とはいえ、90分間走り続けるのは大変だと思います。
「僕は90分間走れると思っています。チームとしては後半に失点してしまうこともあるので、その意味ではチーム全体の底上げや途中出場の選手がパワーアップさせる力は大事だと思いますが、僕としては走れるだけ走るつもりでいます」

Q.今節・長野戦はシーズン後半戦の初戦となります。
「すごく大事なゲームですし、ホームでスタートできるのはすごく良いことだと思います。すでに全チームと1回ずつ対戦しているなかで、僕たちは間違いなく成熟しているので、その成果を出せれば良い結果につながると思います。後半戦は一試合一試合をより大事に戦っていくべきだと思います」

Q.前半戦の経験や反省を後半戦にどうつなげていきたいですか。
「オキさん(沖田優監督)が、勝とうが負けようが貫いてきたことで、(チームが)成熟してきているのは間違いないです。そこはこれからもブレずにやっていくことが本当にベストだと思います。やれる自信もあるので、そこはみんなでやっていきたいと思います」

Q.長野の印象についてはどうですか。
「同じ相手に二度負けるわけにはいかないです。それに前半戦は5勝しかできなかったので、後半戦はどれだけ白星を積み上げていけるかが大事だと思います。相手の特徴も何となくわかっているので、自分たちのサッカーをしつつ、相手がこう来るならこうしようみたいなイメージを全員で持てればうまくいくと思います」


FW 32 河田 篤秀選手
Q.前々節・金沢戦、前節・松本戦とピッチに立ったことで、コンディションは戻ってきていますか。
「だいぶ状態は上がってきていますけど、プレー自体はちょっと考えながらやってしまっているところがあります。今までやっていなかったポジションやプレーが求められていたり、周りや相手の動きに気を使い過ぎてしまったりして、ちょっと(判断やプレーが)遅れてしまうところはあります」

Q.リーグ前半戦を振り返ってみて、どんな感想を持っていますか。
「成長するという意味では良い取り組みをしているし、一人ひとりも良い成長をしていると思います。ただ、結果を見ると不十分なので、そこはちょっとバランスが難しいですね。勝利に徹することがスタイルを変えることにつながってしまうならやってはいけないし、スタイルは変えないけど、勝ちや勝点にこだわるプレーはあると思っています」

Q.そのためには何が大事になりますか。
「一番大事になるのは球際で負けないこと、止める・蹴るという技術を上げることです。その部分は、できればできるほど勝利に直結すると思いますけど、難しいのはプレーの判断の部分です。どこを選ぶのか、積極性が不確実性になってしまうとチームスタイルとは違うし、かといって正確なプレーばかりやっていたら得点を取れるチャンスは減ってしまう。そのバランスを見つけるまでが難しいです」

Q.個人としては、後半戦はどんなプレーを見せたいですか。
「“5回ミスをしても1つゴールを取れればいい”というスタンスで今までやっていましたけど、いまは5回のミスをしてはいけないスタイル、選手としての立ち位置でもあるので、大胆なプレーをしながらもミスを減らしていくことを意識してやっていきたいです」

Q.中盤でプレーする機会も増えているぶん、これまでと考え方が変わってくるということでしょうか。
「正直、今までのやり方は全部捨てています。そうなると自分の能力を出す部分は少ないかもしれないですけど、できる限り今年の群馬の形に合わせて、そのなかでもキックや体の使い方はいまのスタイルでも出せるので、そこで違いを出せたらと思っています」

Q.今節の相手・長野は今季初黒星を喫した相手です。
「あの試合(第3節/2●3)はボールを全然回せなくて、相手のプレスに完全に屈した状態だったので、みんなが悔しさを味わいました。たぶん、長野はもう1回(プレスに)来ると思います。(そのプレスを)はがせるかどうかではなく、はがさないといけないですし、はがせたらうれしいではなく、はがすのが当たり前で、その先の前線やゴール前で違いを(どう)出すか。みんなが意識して、勝てればいいと思います」


MF 33 櫻井 文陽選手
Q.Jリーグデビューとなった前節・松本戦を振り返ってください。
「合流して2週目とかだったので、こんなに早くチャンスをもらえるとは思っていなかったです。ただ、緊張して自分のプレーを出せずに終わってしまったらもったいないので、いろいろな先輩が試合中も声をかけてくれたなかで自由にやらせてもらいました」

Q.得点に絡みましたし、持ち味を十二分に出せていたと思います。
「得点に絡めたことはすごく自信になります。沖田優監督のつないでいくスタイルに自分も合うと感じて、早い段階でザスパに加入を決めたので、ちょっとでも自分のプレーを出せて良かったと思います」

Q.Jリーグデビューの反響はすごかったですか。
「デビュー戦で、しかもスタメンで使ってもらったので、家族もそうですし、友だちや大学のチームメイトなどからもいろいろと連絡はありました(笑)」

Q.Jリーグの舞台を味わったからこそ、次を意識していると思います。
「相手のプレースタイルで言えば、松本はゾーン気味に守ってきましたけど、(今節の相手・)長野はマンツーマンで来ると思うので、そこで何ができるかだと思います。松本戦では持ち味を出せましたけど、次は、自分のプレーもある程度知られているなかで何ができるかが大事だと思っているので、長野戦でも出られたら頑張りたいです」

Q.今節はホームゲームになります。
「松本戦はアウェイでしたけど、多くのファン・サポーターが松本まで来てくれました。次はホームなので、もっと多くのファン・サポーターの方々と一緒に喜べたらと思います」

progress of a match 試合経過

ザスパ群馬
AC長野パルセイロ
前半後半データ後半前半
7シュート9
2CK6
GK
11FK13
オフサイド
0PK0

MEMBER LINEUP メンバーラインナップ

スターティングメンバー
  • GK 13 近藤壱成

  • DF 36 安達秀都

  • DF 30 小柳達司

  • DF 43 野瀬翔也

  • DF 22 高橋勇利也

  • MF 37 瀬畠義成

  • MF 7 西村恭史

  • MF 33 櫻井文陽

  • FW 20 下川太陽

  • FW 10 髙澤優也

  • FW 19 モハマドファルザン佐名

控えメンバー
  • GK 21 キムジェヒ

  • DF 3 大畑隆也

  • DF 14 菊地健太

  • MF 8 山内陸

  • MF 49 小竹知恩

  • FW 9 青木翔大

  • FW 11 加々美登生

  • FW 18 田中翔太

  • FW 32 河田篤秀

監督
  • 沖田優

スターティングメンバー
  • GK 1 田尻健

  • DF 16 石井光輝

  • DF 7 大野佑哉

  • DF 3 冨田康平

  • MF 33 安藤一哉

  • MF 5 長谷川雄志

  • MF 46 古賀俊太郎

  • MF 8 近藤貴司

  • FW 10 山中麗央

  • FW 11 進昂平

  • FW 77 ターレス

控えメンバー
  • GK 21 松原颯汰

  • DF 4 行德瑛

  • MF 13 小西陽向

  • MF 28 藤川虎太朗

  • MF 47 加藤弘堅

  • FW 18 浮田健誠

  • FW 20 加納大

監督
  • 藤本主税

DATA 試合環境

入場者数
2968
天候
25.2℃ 64%%
主審
植松健太朗
副審
向井修也、髙木翔

COMMENT 監督&選手コメント

監督コメント

沖田 優監督

「後半戦のスタートの試合で、前節(・松本山雅FC戦)からの連勝でスタートさせたいという思いで、この1週間準備してきましたし、前回対戦ではアウェイで敗れた(第3節/2●3)長野さんに絶対に勝つという思いもありました。また、前回のホームゲーム(前々節・ツエーゲン金沢戦)では無得点だったので、とにかく松本戦のような内容を続けて、ホームでファン・サポーターに得点を見せて勝つんだと準備してきましたけど、それが全部かなわなかったので非常に悔しい引き分けだったと思っています」

Q.前半はペースを握れなかったと思います。
「少しミスが増えた時間帯が長くて。松本戦のようにシュート数もクロス数もCKの数も多いゲームを表現するんだと、チームでは目指していました。でも、それがほとんどできずに終わってしまったので非常に悔しい前半でした。シュート数は少ないし、ペナルティーエリア内には入れないし、そうなると自動的にCKの数も少なく、松本戦と比べたら何分の1という数で終わってしまったので、良くなかったと思います」

Q.後半に改善を図った部分を教えてください。
「少しロングボールが多すぎると思い、ロングボールを使うときはもっと高い精度で使わないと自分たちの良さが出にくくなってしまう。そこはいま一度、確認しながら少しトライをしていきたい。良い時間帯もありましたけど、長続きせずに、前半と同じようにミスが増えた時間があって、その時間は守備でも背中を取られるシーンがありました。失点してもおかしくない時間帯というか、得点の確率よりも失点の確率のほうが高かった時間帯もあったと思いますし、トータルで、前後半で良くないゲームだったと思っています」

Q.総じて、ペースを握れなかった原因をどう考えていますか。
「前回の試合はしっかりと得点を重ねて、自分たちから流れを作り出せていたところではプレーの精度がともなっていたと思いますが、今日は本当にミスが多すぎた、プレーの精度が低かった、その時間帯が長すぎた。それが無得点に終わった原因だと思いますし、シュートもクロスも増えなかった理由だと思っています」

Q.山中惇希選手が欠場となり、モハマド ファルザン佐名選手を初先発で起用した意図を教えてください。
「佐名は仕掛けられるし、シュートやクロスで終われる選手です。今日は惇希が出られないゲームとなりましたけど、彼にも同じような期待をしながら、チームとして伝えていることは変わらないです。ただ、個性は違うので、佐名らしさを積極的に出しくれと。初先発のゲームだったので、よくやってくれたと思います」

Q.小竹知恩選手が66分から途中出場してザスパ群馬でのデビューとなりましたが、プレーぶりはどう映りましたか。
「彼ら(モハマド、小竹)はまだ合流して間もないですけど、自分たちのワイドトップは特殊性のあるポジションなので、自分の持っているものを積極的に出してくれればいいと送り出しました。スタートとしては、2人ともよくやってくれたと思っています」

Q.勝点1は取れた、という意味でポジティブに捉えているところはありますか。
「前半も後半も自分たちのミスが増えた瞬間は、守備の強度も同時に落ちた瞬間だったので、そこはいま、選手たちとも共有してきました。それ以外の時間で、自分たちがボールを持てない時間なら早くボールを奪い返せるようにしっかりと守備をしようと。それをできた部分もあったので全部を悲観するものではないですし、結果は引き分けになりましたけど、あそこの時間帯で攻守ともに(質や強度を)上げないと試合には勝てないとハッキリと伝えてきました。そこはチームとしての甘さであり、課題です。そういう試合が続くと連勝は引き寄せられないと、選手たちも僕も強く感じたゲームだったと思っています」

選手コメント

選手写真

GK13

近藤 壱成Issei KONDO


「この試合が後半戦の初めであり、前節(・松本戦)に勝てて、今季初の連勝が懸かった試合で、ここで勝って後半戦は良い流れに持っていこうという試合だったので、どうしても勝利が欲しかったですし、ゴールが欲しかった試合でした。ホームでは4カ月くらい勝てていないですし、それを含めて何としてでも勝ちたい試合でしたけど、やりたいことをさせてもらえなかったですし、難しい結果になったと思います」

Q.一番後ろから見ていて、ボールの動かし方やフィニッシュの部分はどう見えていましたか。
「シンプルに相手のプレッシャーの掛け方はうまかったです。ただ、飛ばしたボールをこっちが拾えていなかったかと言えば、拾えているシーンも多かったので、それを正解にすれば正解だと思いますけど、それでも自分たちははがしていきたいという思いでやっています。そういう意味では(飛ばすパスは)選択肢として持っておくのはありだけど、一辺倒になってしまったら相手も対応しやすくなるので、下からつなぐシーンをもう少し作りたかったと思います」

Q.それでも勝点1を拾えたのは、近藤選手のファインセーブがあったからだと思います。PKのシーンを振り返ってください。
「松本戦でもPKがあったので、あまり焦らずに冷静になれていました。相手の動きを見て反応することができたので、良かったと思います」

Q.最後まで足を残して当てたイメージですか。
「映像を見ないと分からないですけど、わりとコースは甘かったですし、駆け引きは蹴る前からしていたなかで止めやすいところに蹴ってくれたと思います。自分としては、PKよりもそのあとのピンチや後半のセーブのほうが、自分のなかでやってきたことを出せたと思っています。PKはおまけくらいの感覚です」

Q.リーグ後半戦は勝点を積み上げていかないといけないゲームが続きます。
「連勝できていないのは悔しいですし、ホームで勝てていない、得点をできていないことはチーム全体として危機感ではないですけど、このサッカーをやっていて、“超攻撃的”と言っていて、無得点の試合が続いているのはあり得ないことだと思っています。今日は強引に足を振っていくシーンもあったので、崩せなくてもそうやってゴールを取れていくシーンが出てくれば相手にとっても脅威になると思います。試合後のミーティングで、強気にやっていこうという話があったので、やっていることはブラさずにやり続けることに対して強気でやっていきたいですし、ゴール前でのダイナミックさのところは練習から強気にやっていけたらと思います」

選手写真

MF36

安達 秀都Shuto ADACHI


「相手も前からけっこう来ていたので、相手の1列目をはがして、その裏を使って前進したり安定感を出せたりすれば良かったですけど、相手の守備がうまくてそれができずにうちとしては望んでいないロングボールが増えたと思うので、いつもよりCB2枚とアンカーと中盤の5人の距離感がちょっと遠かった気がします。それを試合が終わってから言うのは簡単なので、試合のなかで変えていければと思います」

Q.急ぎすぎてしまった感覚でしょうか。
「そうですね。相手が来ているなら、そうしたほうが絶対にいいので、そこの精度をもっと高く、全体で狙いを持ってできれば良かったと思います。今日は後ろと前の距離が遠かったと思うので、僕らがつなぎ目としてやっていければ良かったと思います」

Q.個人としては、プレー時間が増えてきていることの手ごたえや自信はどう感じていますか。
「ケガ人などが戻ってきても自分が出られるようにいまのうちに信頼を得るというか、出続けられるくらいの結果を出さないとダメなので、今日の内容では満足はいかないです。もっとやっていかないといけないと思います」

選手写真

MF19

モハマド ファルザン佐名Faruzansana MOHAMADO


Q.群馬に加入後、初先発となりました。
「もっと自分の特長を出したかったですけど、それがなかなかできなくて悔しいです。先発と聞いたときは、すごく(チームからの)期待を感じましたし、結果を残したいと思いましたけど、(出せなくて)残念です」

Q.このスタイルのウイングのポジションは本当に求められることが多いと思います。
「守備でも多くのことを求められますし、攻撃ではもっともっと求められます。でも、それをこなしていければ、自分も成長していけると思うので、どんどん成長していきたいと思います」

Q.チームとしてもなかなかボールが落ち着かないゲームだったと思います。
「相手が前から来ていて、つなぐのが難しいなかでも中盤の選手たちはつなごうとしてくれていたと思います。でも、そういうときこそ一発で裏を取る動きがあっても良かったとは思いますね。自分としてはもっとボールに触ってリズムをつかみたかったですけど、こういうなかでも結果を残さないといけないので、悔しかったです」

Q.スタメンで出られたことは大きな一歩だと思います。
「それは本当に大きな一歩だと思うので、ここから継続的に出られるようにやっていきたいと思います」

SUMMARY総括

流れは変えたが、スコアレス
今季初の連勝はお預けに


今季初の連勝を懸けて戦うリーグ後半戦の初戦は、第3節で今季初黒星を喫したAC長野パルセイロをホームに迎えての一戦となった。来季加入が内定しているJFA・Jリーグ特別指定選手の櫻井文陽が前節・松本山雅FC戦に続いて先発を飾り、左サイドのウイングではこの夏に加入したモハマド・ファルザン佐名が初先発。先日、加入が発表されたばかりの小竹知恩も早速ベンチから出番を待った。

ザスパ群馬にとってはもどかしい前半となってしまった。この日は攻撃の礎となるはずのビルドアップがどこか安定せず、ミスからピンチを招く。6分、小柳達司のパスが弱くなり、それを何とか拾った下川太陽のコントロールも大きくなり、自陣でボールを失ってカウンターを受ける。エリア内からの長野・進昂平のシュートはわずかに枠を外れたが、いきなり肝を冷やすシーンを迎えた。

そこからしばらくはボールを動かす時間を長くしていけるようになったが、前々節・ツエーゲン金沢戦や前節のような決定的な形を作るまでには至らず、シュートも打てないまま時間が経過。19分にセットプレーの2次攻撃からようやくチャンスを作ったが、西村恭史のクロスに髙澤優也がドンピシャのタイミングで合わせたヘディングシュートは長野GK田尻健の正面に飛んだ。

その後は再び長野のペースに移行していき、32分には自陣でのミスからPKを献上。キッカーを務めた長野・ターレスのシュートはGK近藤壱成がストップして絶体絶命のピンチを逃れたが、40分にも左サイドを崩され、長野・進にゴールの目の前
で決定的なシュートを打たれる。ただ、これも近藤が抜群の反応と飛び出しで体に当て、長野に先制点を与えなかった。

流れを変えたい群馬は、後半開始から山内陸を投入し、66分には小竹と田中翔太を送り出す。両ウイングにフレッシュな選手を並べ、攻略にかかろうとした。ただ、前半よりも主導権を握る展開にはなったものの、チャンスを創出するまでにはならなかった。

それでも、76分にピッチに立った河田篤秀が流れを変える。中盤でパスカットした西村のラストパスに合わせた79分のシュートは枠を捉えられなかったが、81分と88分にもゴールを脅かす。左サイドから中央に切り込みながら右足で放った強烈なミドルシュートはどちらも枠を捉えたが、今季初出場となる田尻のセーブに遭い、先制点とはならなかった。

スコアに動きが生まれないまま後半アディショナルタイムに突入し、90+1分。群馬はカウンターから決定機を迎えるが、フリーでペナルティーエリア内に進入した西村はそのまま打つのではなく、相手を1人かわして打つ選択をすると、もうひとりのDFに対応され、決定機を逸してしまった。

群馬は後半戦白星スタートかつ今季初の連勝とはならず、勝点1の獲得にとどまった。

文:須賀大輔(エル・ゴラッソ群馬担当)