GAME SCHEDULE / RESULT

試合日程・結果

GAME RESULT 試合結果

2025明治安田J3リーグ 第18節

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ザスパ群馬

群馬

2025.06.28 SAT 19:03 KICK OFF

正田醤油スタジアム群馬

0

0 0

0 1

1

試合終了

AWAY

ツエーゲン金沢

金沢

GOAL

  • 99 山田太郎 99'
  • 99 山田花子 99'
  • 30 大谷駿斗 90'+3
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「完敗」を経て。
発揮したい2つのこと


7試合ぶりの敗戦となった前節・ヴァンラーレ八戸戦は、まったくと言っていいほど、自分たちのスタイルを発揮できずに90分を終えた。相手の高い強度と素早い切り替えの前にビルドアップを思うように行えず、ペナルティーエリア内への進入回数やシュート数は数えるほど。“超攻撃的サッカー”をほぼ完璧に封じられる結果となった。

「そう感じたのも初めてでしたし、選手の前でそういう言葉を使ったことも初めてです。その言葉を使わざるを得ない、そう認識せざるを得ないくらいのゲームでした。あのような試合は絶対に繰り返してはいけないので、今節のツエーゲン金沢戦ではまったく違った姿を見せないといけないと選手たちと確認しました」

週明けのミーティングで沖田優監督は「完敗」という言葉を使って選手たちと八戸戦を振り返り、出直しを誓った。

見方を変えれば、リーグ戦の折り返し直前で“壁”にぶつかったことはポジティブとも捉えられ、後半戦での巻き返しに向けたヒントがあったゲームとも考えることができる。八戸が味わわせてくれたインテンシティーをベースとできれば、自分たちが目指す位置は自然と見えてくるはず。「これを生かすも殺すも自分たち次第だと思います」と八戸戦の内容と結果を受け止めた小柳達司は、今後、そして今節に向けて、自らとチームの両方に訴えかけるように言葉を紡いだ。

「いつも勝つ気持ちでやっていますけど、昇格を目指すなら連敗してはいけないですし、ここからは勝ちをもっと積み上げないといけないです。やることは多いですけど、八戸戦は何もできずに負けたことで自分たちの良さと課題は明確になったと思うので、良い意味で吹っ切れて、しっかりと自分たちにベクトルを向けてやるだけかなと思います」

ここから浮上していくために、勝点3は絶対に譲れない。今季の絶対目標であるJ2昇格に向けて、まずは1ケタ順位への浮上、そしてプレーオフ圏、さらに自動昇格圏と目指していく上で、前半戦をどの位置で折り返すかは非常に重要だ。

前半戦のホームラストゲームとなる今節を前にして、指揮官が誓ったことは2つ。八戸戦からのリバウンドメンタリティーを発揮することと、自分たちのスタイルを発揮して勝点3をつかむことだ。

「八戸戦であれだけダメな試合をしてしまったぶん、今度はベストゲームというくらいのパフォーマンスをできるようにやっていこうと選手たちとも確認しました。この1週間で成長した姿を見せたいです。(前半戦のホームゲームは今節が最後なので)勝ってリターンできるように、ザスパらしいサッカーで勝ちたいと思います」

今節は『MAEBASHI PRIDE MATCH』と位置づけ、ホームタウンの前橋市の市民を無料で招待するなど、多くのお客さんの来場が予想される“ビッグゲーム”。たくさんのファン・サポーターとともに、3カ月半ぶりにホーム・正田醤油スタジアム群馬で勝利をつかみ、反撃の夏へとつなげたい。

文:須賀大輔(エル・ゴラッソ群馬担当)



沖田 優監督

Q.前節・ヴァンラーレ八戸戦は、今後に向けたヒントが見つかったゲームだった気がします。
「攻守ともに課題だらけであり、これを良い反省、次の力に変えないといけない試合でした。練習試合を含めて自分たちのやりたいことを一番表現できなかった、良くなかった試合だったと思っています」

Q.八戸の強度や圧を受けてしまったという感覚でしょうか。
「前に出ていく力、前進していく力が足りなかったというか、1つはがしても、そのあと前に行けるところで行けなかったし、行かせてもらえなかったです。結局、ボールは持っていたけど、最後のゴールまで30mくらいのエリアやペナルティーエリア付近まで進入した回数は、限りなく少なかったと思います。裏を返せば、八戸の良さを出させてしまったゲームだったと感じています」

Q.選手たちとは、どのような会話を交わしましたか。
「『攻守ともに良くなかった』と。たとえ守備が良くなくても、自分たちは攻撃だけは良くないといけないけど、攻撃でも自分たちのスタイルや形を出し切れなかったゲームと考えると、完敗です。そこは今日(24日)のミーティングでハッキリと伝えました。攻撃をこれだけ出せなかった以上、完敗にあたるゲームだという認識をしないといけないし、これを繰り返してはいけないと思っています」

Q.「完敗」という言葉を使ったのは、今季初めてだと思います。
「そう感じたのも初めてでしたし、選手の前でそういう言葉を使ったことも初めてです。その言葉を使わざるを得ない、そう認識せざるを得ないくらいのゲームでした。二度とやってはいけない攻撃のレベルだったと思うので、『良いところもあったよね』とこのゲームを流してしまってはいけません。また、守備面もまったく戦っていなかったとは言わないですけど、この2試合~3試合の平均値を考えれば、ようやくこれくらいできるようになってきた、戦えるようになってきたゲームもあった中で、八戸戦ではその最大値をまったく出せていなかったです。それは残念ですし、絶対に繰り返してはいけないので、今節のツエーゲン金沢戦ではまったく違った姿を見せないといけないと選手たちと確認しました」

Q.今節・金沢戦に向けて。
「あれだけ八戸戦でダメな試合をしてしまったぶん、大きくはね返してというか、今度はベストゲームというくらいのパフォーマンスをできるようにやっていこうと選手たちとも確認しました。『リバウンドメンタリティー』という言葉も使いましたけど、あの悔しさを晴らすというか、できていたことも(八戸戦では)できていなかったことは良くないし、繰り返してはいけないので、この1週間で成長した姿を見せたいです。(前半戦のホームゲームは今節が最後なので)勝ってリターンできるように、ザスパらしいサッカーで勝ちたいと思います」



FW 11 加々美 登生選手

Q.右ウイングでの先発出場となった前節・ヴァンラーレ八戸戦を振り返って。
「普段は左サイドで出る中、八戸戦では右サイドでしたけど、90分間出させてもらって、正直、あまり自分の良さを出せなかったです。自分が持ったときにドリブルや前への推進力をもっと出せたら、相手の脅威になったのかなと振り返って感じました」

Q.ボールが入ってくる回数も少なかったと思いますが、ボールを持ったときにはもっと仕掛けられたということですか。
「八戸は前線からのプレッシャーが強くて、スカウティングにあったとおりに来てくれましたけど、そこを打開したあとに自分や逆サイドの(山中)惇希がもっとスピードアップできれば良かったと思います。そこで停滞してしまった部分もあったので、今日(24日)のミーティングでも話がありましたけど、もっと勝負するべきだったと思いました」

Q.なかなかボールが入ってこない場合、もっとシンプルにボールをもらえたほうがいいですか。
「八戸戦はビルドアップのときに後ろに人数をかけてしまって、前にボールを渡したときに人数をかけられないでやり直すことが続いて、(ボールを)回すだけになってしまっていました。もうちょっと、ビルドアップを正確にというか、人数をかけなくても前へ運べるように組み立てて、前に入ったときに選手同士の距離感を近くできれば、もっと相手も迷うのかなという感覚はあります。それでも、サポートが少なくても自分は勝負しないといけないポジションなので、そこは個人としてはすごく反省しています」

Q.連敗は許されない今節・ツエーゲン金沢戦に向けて。
「チームとしては優勝を目指しているので、引き分けもいらないですし、勝つために何をするべきか一人ひとりが考えることが大切です。自分は前の選手なので、点だったりアシストだったりをできるように、自分のやるべきことにフォーカスしてやっていきたいと思います」



DF 30 小柳 達司選手

Q.前節・ヴァンラーレ八戸戦を振り返って。
「完敗でした。相手の良さが出ていて、自分たちの良さはあまり出せなかったですし、個人的にももうちょっとできたと思うシーンもありました。これを生かすも殺すも自分たち次第だと思います」

Q.リーグ戦で先発し始めて1カ月くらい経つ中で、チームの現状をどう感じていますか。
「もちろんプロなので結果を残すことはすごく大事にしていますし、僕自身、年齢も上だし、結果を出さないと次の立場はないと思っているので、結果は大事です。でも、結果論で考えるのはあまり好きじゃないというか、それでは積み上げがないです。チームとしての戦い方を積み上げられれば試合ごとにもっと成長できるし、成果を挙げられると思っています。いま、その積み上げがないわけではないですけど、もっとスピード感をもってやっていきたいと思っています」

Q.リーグ戦の折り返しも迫っている中での手ごたえや積み上げはいかがでしょうか。
「後ろからリスクがあるところでもつなぐことにはみんなが慣れてきました。チームとしても最初のほうに感じていた怖さは少なくなってきていると思いますし、僕自身も試合に出て、見えるところも増えてきています。ただ、これを慣れで終わらせるのではなくて、そこを超えて、相手の怖いことをやり続ける意味では、まだ足りないことが多いです。自分たちのサッカーをすることは大事だし、クラブが大きくなるためにも大事ですけど、そこにプラスαで、プロなので勝たないといけない。だから、そこに関していまは非常に物足りないです」

Q.確固たるスタイルを掲げている以上、やはり内容と結果はリンクしてくる部分でしょうか。
「そこは本当に難しいですよね。どこのクラブもそこで苦労していると思うので。プロである以上、結果は残さないといけないし、サポーターやスポンサーの方も応援してくれるので、結果を出しながら成長できれば一番いいですけど、プロセスは無視できないですし、そこがサッカー選手の宿命だと思っています。プロセスからは決して目を背けずに、両方をやることが当たり前だと思うので、もし背ける選手がいるなら、自分たちが道をしっかりと正さないとクラブも選手も成長しないと思います」

Q.今節・ツエーゲン金沢戦に向けて。
「いつも勝つ気持ちでやっていますけど、昇格を目指さないといけないので連敗をしてはいけないし、ここから勝ちをもっと積み上げないといけないです。さらに内容も積み上げていかないといけないし、やることは多いですけど、八戸戦は何もできずに負けたことで自分たちの良さと課題は明確になったと思うので、良い意味で吹っ切れて、しっかりと自分たちにベクトルを向けてやるだけかなと思います」



GK 13 近藤 壱成選手

Q.急きょの出場となった前節・ヴァンラーレ八戸戦を振り返って。
「学生時代を含めても途中出場は初めてでしたけど、普段やっていることはやれたと思います。最後の15分くらいはこっちのペースで良い時間を作れていたので、(0-2から)何とか1点取って同点までということを考えていましたけど、それができなかったのは悔しいですね」

Q.八戸戦を今後にどうつなげていくべきだと考えていますか。
「こんな完敗したのが初めてくらいの感触です。自陣からハーフライン手前くらいまでは運べていても、その先のゴールまで30mくらいやペナルティーエリア内に入れなかったところは、もっと前を向けるところで前を向いたり、怖さを見せたりしないと、ガンガン来るチームは勢いに乗ってつぶしに来れると感じました。どこかで1つうまく外せる形を作らないと自分たちの(攻撃の)形的に苦しいと思いますし、反対に自分たちがうまくいきそうなところで八戸は強度やキワでの強さでつぶしてきました。その部分は見習わないといけないと思います。カウンターを受けそうなところで止めたり、キワで止めたり、ハーフライン付近で止めてくる辺りはすごく上手でした。そこは自分たちも練習から取り入れられる部分だと思いますし、そうしないと失点も減らないし、順位も上がっていかないと思うので、今後の戦いに向けてヒントになる部分はあったと思います」

Q.今節・ツエーゲン金沢戦に向けて。
「連敗はしてはいけないですし、お客さんもたくさん来てくれる試合だと思うので、自分たちのサッカーを表現して、その上で相手よりも戦っている姿を見せて、来てくれたお客さんに喜んで帰ってもらえるようにしたいと思います」

Q.大事にしたいことはなんでしょうか。
「ここ最近、負けていなかったときは入りなど、こっちがうまくいくまでの時間帯でしぶとく戦えていたり、先に失点しないでいたりできていたので、そこはセットプレーを含めて大事だと思います。そして、何よりもホームで、自分たちが慣れ親しんだグラウンドや環境でやれるので、十二分に自分たちのサッカーを発揮できると思います。下からつなぐだけでなくて、一発で裏を取る形も見せて、自分たちがやりたいことも大事ですけど、相手がイヤがることもしていきたいです」

progress of a match 試合経過

ザスパ群馬
ツエーゲン金沢
前半後半データ後半前半
5シュート7
4CK6
GK
18FK18
オフサイド
0PK0

MEMBER LINEUP メンバーラインナップ

スターティングメンバー
  • GK 13 近藤壱成

  • DF 14 菊地健太

  • DF 30 小柳達司

  • DF 43 野瀬翔也

  • DF 22 高橋勇利也

  • MF 37 瀬畠義成

  • MF 7 西村恭史

  • MF 8 山内陸

  • FW 18 田中翔太

  • FW 9 青木翔大

  • FW 17 山中惇希

控えメンバー
  • GK 21 キムジェヒ

  • DF 2 田頭亮太

  • DF 3 大畑隆也

  • MF 19 モハマドファルザン佐名

  • MF 36 安達秀都

  • FW 10 髙澤優也

  • FW 11 加々美登生

  • FW 20 下川太陽

  • FW 32 河田篤秀

監督
  • 沖田優

スターティングメンバー
  • GK 21 山ノ井拓己

  • DF 3 畑尾大翔

  • DF 4 松本大輔

  • DF 38 山本義道

  • MF 14 石原崇兆

  • MF 15 西谷優希

  • MF 17 加藤大樹

  • MF 24 西谷和希

  • MF 26 村田迅

  • FW 9 土信田悠生

  • FW 49 大澤朋也

控えメンバー
  • GK 1 白井裕人

  • DF 6 ジェフェルソンジャリ

  • MF 18 熊谷アンドリュー

  • MF 23 四宮悠成

  • MF 41 嶋田慎太郎

  • FW 10 パトリック

  • FW 30 大谷駿斗

監督
  • 辻田真輝

DATA 試合環境

入場者数
6397
天候
31.0℃ 44%%
主審
安川公規
副審
鈴木渓、山田昌輝

MOVIE ハイライト動画

COMMENT 監督&選手コメント

監督コメント

「まずはじめに、金沢さんの以前監督としてもご活躍され、僕は札幌でもお世話になった森下仁之さんに対して、哀悼の意と感謝と敬意、そしてご冥福をお祈りいたします。いまでも金沢には良いスタッフ、良い選手がおり、そういう相手に対しての今日のゲームでしたけど、自分たちも良いスタッフ、良い選手、そしてこれだけのファン・サポーターがいる中で、得点をできずに失点してしまった、敗戦をしてしまったことに強い責任と悔しさを感じています。
6,000人を超えるお客さんが入ってくれたので、とにかくピッチでプレーを楽しみながら勝つ、戦う姿の両面を見せて、ビッグチャンス、ペナルティーエリア内の迫力、そういう面白みやゴールを見せて勝利をしようと臨んだゲームでしたけど、ゴールと勝利を達成できなかったので、本当に悔しさの残るゲームでした」

Q.前半は数多くのチャンスを作ったと思います。
「前半のペナルティーエリアに迫るクロスの数、入る数、GKの目の前でのシュートシーンの数というのは、一定の評価をしたいと思います。ただ、結果として(得点を)取れていないので、いつも選手には言っていますけど、5本で入らないなら10本のビッグチャンスを作らないといけないし、入るまで、先に点を取るまで、取られても相手よりも多く取り返すまで、前半の感じを終始続けないといけないと思います。そのベースと割合が少しずつ減っていってしまってゼロだったので、一定の評価はしていますけど、取り返せなかった悔しさが大きく残っています」

Q.後半は3枚代えを行うなど点を取りにいきましたが、守備の時間も増えてしまった印象です。
「後半も良い時間帯はあった中で、流れが停滞してきたところでメンバーをチェンジして変化を加えていかないといけないと考えていました。交代するちょっと前から、チャンスの構築率とかが下がってきたところで、自分としては交代などで圧力をもう少しかけたかったのですが、前半みたいな決定的なシーンは多く作れなかったので、流れを取り戻せなかったと思っています」

Q.今季最多の観客が駆けつけてくれた中で勝てなかったことへの思いを聞かせてください。
「残念です。ザスパ群馬のサッカーのキャパシティーというか、クラブで言えば、クラブハウスができて、アカデミーの選手たちも精力的にサッカーに取り組んでくれていて、そういう子どもたちも多く観に来てくれていたし、そのほかにも子どもたちや初めて観に来たお客さんもいたはずだと思うので、そこに対してゴールが入る面白さ、攻撃のチャンスの多さの面白さ、そこでもう1回観に来たいと思ってもらえるような試合にしたかったですけど、そこは少し僕が導けなかったことの悔しさが大きいです」

Q.チャンスを多く作っても、最後にシュートを決めるのは個人の力だと思いますが、そことの向き合い方はどういうふうに考えていますか。
「個ではありますけど、そこは相手もいることです。枠に入ったシュートもあったけど相手GKが止めたシーンもありましたし、自分たちのシュートも浮いてしまったとか、ちょっとクロスがズレてしまったとか、そういうこともありますけど、『個人で』と言ってしまえばそこまでなので。もっとチーム全体で、僕はチーム全体で成長すると言い続けているので、そこら辺は自分の練習のさせ方、メニューのフォーカスのさせ方でもっともっとレベルを上げさせてあげることはできると思います。もちろん、個のレベルを上げる作業はチームとして大事ですけど、自分が求めることにはしっかりとトライしてくれていたので、そこに関しては外したから誰のせいとかではなく、自分の責任だと思っています」

Q.今季三度目の連敗になってしまいましたが、リーグ戦折り返し目前の中で現状をどう捉えていますか。
「優勝するとか、上位争いに1試合でも早く近づいていく意味では、普通のリーグ戦の勝点の推移を考えれば、程遠い状態になってしまっているのは事実です。このまま攻撃的なスタイルで成長していくことを目指しながら、順位を上げていくことをいっさい曲げるつもりはないですし、いまそれは選手たちとも確認してきました。そのスタイルの中で、ちょっとしたバランスやちょっとした精度(が加わること)でこのゲームも勝ちにもっていけた部分はあると思います。あと2歩、3歩というところを早く成長させてあげて、勝ちが増える、大型連勝をしないと上には行けないと思うので、スタイルを曲げずに大型連勝できるように明日から取り組んでいきたいと思っています」

選手コメント

選手写真

FW18

田中 翔太Shota TANAKA


「群馬に来てからの(リーグ戦)初スタメンでポジションは右ウイングでしたけど、ゴール前に入っていくところは自分の武器でもあるので、前半はそのシーンを多く出せました。ですが、決定的もあった中で僕が決め切れなかった。前半のうちに決められるところで決めていれば勝てた試合だったと思います。前半で決め切る力、チーム全体で決定力を上げて、自分自身も決め切らないと、後半に失点してこういう負け方をしてしまうと思いました」

Q.決定機となったヘディングシュートを振り返って。
「あのシーンを決め切れないとストライカーとは言えないです。どんなボールでも決め切る力をつけないとチームの競争には残っていけないと思うので、決め切りたかったですね」

Q.あの形からあの位置に飛び込むことが、このスタメンでウイングに求められている仕事だと思いますし、醍醐味だと思います。
「僕があのポジションで使われている理由はそういうところだと思います。外してしまったシーンを決め切れれば求められていたことが出せたので、あのシーンを決め切りたかったという思いが、この試合の悔しさですね」

Q.ウイングというポジションながら、守備では最終ラインまで戻るときもあれば、ビルドアップではサイドに張ってボールを受ける作業も求められ、その上でゴールを狙いにいかないといけない難しさはあると思います。
「サッカー人生でFW以外をやったことがなかったので、このチームに来て、左ワイドや右ワイドを経験させてもらって、守備の部分やボールの受け方は練習からサッカー人生の経験値としてプラスにできています。まだまだ全然足りないことが多いので、もっと練習から意識して、その中でゴールを決める意識はチームの中で一番持ってやらないといけないと思うので、次は必ずゴールを決められるようにやっていきたいと思います」

選手写真

DF14

菊地 健太Kenta KIKUCHI


「結果がすべてだと思うので本当に申し訳ないと思っています。勝てなかったことを悔やみますね」

Q.決定的なシュートシーンは、流れとしては完璧で、あそこに飛び込めたことも文句なしだったと思います。
「そうですね。でも、自分が決めていれば試合はもっとラクになったので、反省しかないです。本当に結果なので、前半がいくら良くても後半で負けたら意味がないので、本当に悔しいです」

Q.前半の手ごたえと後半の課題はどう感じていますか。
「どの試合も前半はうまくいきますけど、後半は修正が必要で、相手が前から来たときにそこの打開策をどうするか、もっと突き詰めないといけないと思います。何試合か、ずっと後半で落としているので、本当にもったいないと思っています」

Q.どんな工夫が必要だったと感じていますか。
「もっと相手を外す動きをみんながやれば打開できたと思っています。この暑さもあり、足が止まってしまうし、後半は金沢さんの強度も上がりましたが、そこで負けてしまっては意味がないので、そこは練習からやっていくしかないと思います」

Q.自身としては、今季リーグ戦初先発でつかんだ手ごたえはありましたか。
「18試合目でやっと初スタメンですけど、満足はしていないです。遅過ぎますし、もっと結果にこだわってやっていくしかないので頑張っていきたいです」

選手写真

DF43

野瀬 翔也Shoya NOSE


「やっぱり、勝てなかったことが率直に悔しいし、試合に出させてもらっている限り、すごく責任を感じています」

Q.前半をあれだけ良い流れでやれていた中で、後半はペースが上がり切らなかった印象です。
「これまでの試合もそうですけど、後半に失速するという課題が出ている中で、なかなかその課題を改善できていないのが現状です。距離感の問題なのか、一人ひとりの立ち位置なのか、まだ整理がついていないので、そこはしっかりと整理をして、改善していきたいと思います」

Q.失点する雰囲気はほとんどないのに、無得点でズルズルいってしまう試合展開はDFとしては難しいと思います。
「前半のチャンスで決め切れなくて難しい試合になってしまいましたけど、それでも僕たちディフェンス陣が守れば負けることはないです。粘り強さをもっとつけないとJ2に昇格することは難しいと思うので、そこはまだ課題があると思います」

Q.前半戦ラストとなる次節・松本山雅FC戦に向けて。
「ここで勝てなかったので、次にチャンスがあるかは分からないですけど、今日出た課題を練習で克服して、1日1日しっかりとアピールして、次は勝てるようにやっていきたいと思います」

SUMMARY総括

1つ決まっていれば…。
叶わなかった歓喜、訪れた悲劇


前半戦のホームラストゲームを勝利で飾りたいザスパ群馬は、前節・ヴァンラーレ八戸戦からスタメンを5人変更した。近藤壱成がゴールマウスを守り、フィールドプレーヤーでは菊地健太と野瀬翔也、田中翔太と青木翔大がスタートのピッチに立った。また、ベンチにはしばらく実戦から遠ざかっていた河田篤秀と先日育成型期限付き移籍加入が発表されたばかりのモハマド・ファルザン佐名が控えた。

1つでもゴールが決まっていれば、2点、3点と得点を重ねても不思議でない前半の45分となった。

最初のチャンスは4分に訪れる。小柳達司のダイレクトパスに反応した青木が右サイドを抜け出し、クロスを入れる。ゴール前の味方とは合わなかったが、こぼれ球を瀬畠義成がシュート。右足で狙い澄ましたシュートは枠を捉えたかのように思えたが、相手に当たり、わずかに外れた。

その直後のピンチには全員が体を張って対応すると、8分にビッグチャンスを作り出す。左サイド、中央、左サイドと相手を揺さぶり、西村恭史のスルーパスに抜け出した山中惇希が鋭いクロス。これに菊地が飛び込んで左足で合わせる。しかし、GK山ノ井拓己のファインセーブに遭い、先制とはならなかった。

さらに攻め立てる群馬は、10分に近藤のフィードから山中が決定機を迎えれば、30分には山中のクロスに田中が頭から飛び込んでゴールに迫る。しかし、どちらも山ノ井の好守に阻まれ、あと一歩のところでゴールネットを揺らせずに前半を折り返した。

風下に立った後半は、金沢の攻撃を受ける回数が増えてしまったが、守備陣の集中力は切れることなく大きなピンチを迎えずに、攻撃に移れば地上でボールを動かしながらゴールを目指した。

なかなか均衡が破れない中、73分にはボランチの位置に安達秀都が入り、79分には髙澤優也、河田、下川太陽の3人を同時投入。より攻撃的な選手を前線に並べ、そして、90分にはモハマドも送り込み、あらゆる手を尽くしてゴールをこじ開けにかかった。しかし、前半のような狙いどおりの形を作るまでには至らないでいると、反対にアディショナルタイムに悲劇を味わうことになってしまう。

自陣でのリスタートからつなごうとしたボールを引っかけられ、ショートカウンターを受けてしまう。嶋田慎太郎がカットインして左足を振ったシュートは、金沢の熊谷アンドリューに当たるも、そのこぼれ球がエリア内に走り込んだ大谷駿斗に渡る。これを大谷が胸トラップから、ドライブ気味にシュート。近藤はなんとか手に当てるも、そのままボールはゴールに吸い込まれた。

結局、これが決勝点となり、0-1で敗戦。今季三度目の連敗となってしまい、今季最多の6,397人が集まったゲームは、試合終了と同時にブーイングが鳴り響く悔しい結果になってしまった。

文:須賀大輔(エル・ゴラッソ群馬担当)