FW18
田中 翔太Shota TANAKA
ザスパ群馬
群馬
プライフーズスタジアム
0前半 1
0後半 1
試合終了
ヴァンラーレ八戸
八戸
前半 | 後半 | 計 | データ | 計 | 後半 | 前半 |
---|---|---|---|---|---|---|
4 | シュート | 11 | ||||
2 | CK | 6 | ||||
GK | ||||||
17 | FK | 15 | ||||
オフサイド | ||||||
0 | PK | 0 |
GK 21 キムジェヒ
DF 35 玉城大志
DF 30 小柳達司
DF 3 大畑隆也
DF 22 高橋勇利也
MF 37 瀬畠義成
MF 7 西村恭史
MF 8 山内陸
FW 11 加々美登生
FW 10 髙澤優也
FW 17 山中惇希
GK 13 近藤壱成
DF 14 菊地健太
DF 43 野瀬翔也
MF 2 田頭亮太
MF 36 安達秀都
FW 9 青木翔大
FW 18 田中翔太
FW 20 下川太陽
FW 23 小野関虎之介
沖田優
GK 13 大西勝俉
DF 22 白井達也
DF 20 蓑田広大
DF 11 雪江悠人
MF 6 土井紅貴
MF 80 永田一真
MF 7 佐藤碧
MF 8 音泉翔眞
MF 5 稲積大介
MF 99 中野誠也
FW 9 澤上竜二
GK 25 谷口裕介
DF 29 柳下大樹
MF 14 妹尾直哉
MF 24 栗澤陸
MF 26 高橋耕平
MF 27 國分将
MF 30 井波勇太
MF 47 脇坂崚平
FW 18 ピーダーセン世穏
石﨑信弘
「0-2の負けということで、ゴールを奪えなかったことが非常に残念ですし、八戸のサポーターの数と同じくらいの方が、遠い青森まで来ていただいてゴール裏で応援してくれたのにもかかわらず、ゴールが取れなかったことが悔しく申し訳ないという思いです。
ヴァンラーレ八戸さんは球際や二度追い、出足といったベースのところが非常に高いチームで、簡単にはゴールに近づかせてくれない試合だったな、と。石﨑信弘監督が作る素晴らしいチームで、しっかりと内容を突き付けられて負けてしまったと思っています。(試合前の時点で)ホームで5試合連続無失点ということは分かっていましたけど、そこに対して、自分たちは複数得点を目標にしながらこのゲームに臨みました。それをなし得られなかったことに、とにかく悔しさが強く残った試合でした。ただ、この試合を今後どう生かすかというところだと思いますので、現状を考えれば、勝点も得点ももっと取りたいし、いろいろなものがまだまだ足りていないので、もっとすべての面で向上して勝点を奪って、いち早く上位のほうに食い込めるようにやっていかないといけないと思っています」
Q.後半に得点を取りに行くために、ハーフタイムに選手たちに求めたことを教えてください。
「ペナルティーエリア付近まで入って行ける回数が少なかったので、必然的にシュート数もチャンス数もあまりありませんでした。後半はそこをいかに増やすかを考えたときに、さかのぼって、作りの段階からビルドアップの仕方を少し変えて、チャンスを作れるようにしようという修正はしました。徐々にそういうシーンは増えたと思いますが、理想で言えば、後半の終盤のような内容を90分続くことを目指していましたけど、そうなるまですごく時間が掛かったところが反省点というか、悔しいところでした」
Q.後半は交代カードを使って前線の選手を増やすなどしました。途中出場の選手の評価をお願いします。
「この試合だけでなくて、前節も(天皇杯・)鹿島アントラーズ戦も(前節の)栃木SC戦も、ゲームの途中でもしっかりとゲームに入ってプレーしてくれていると思うので、交代選手も要求した役割に応えてくれているところは評価しています」
FW18
田中 翔太Shota TANAKA
Q.途中出場で短い時間でのプレーとなりましたが、試合の振り返りをお願いします。
「途中出場で0-2で負けている状況でしたので、前線の選手としては結果を残して、1点でも2点でも3点でもゴールを決めて、チームを勝利に導きたかったですけど、ゴールを取れずに終わってしまったので、個人的には課題が残ったと感じています」
Q.後半は途中出場の選手が次々に投入され、ゲームの流れが変わったように感じました。
「左WGで出ました。山中惇希選手や下川太陽選手と出ているときはローテーションしながら、場面に合わせてプレーしていたので、うまく連動してプレーできたかなと思いますけど、ゴールにつながったかと言われればそうではありません。そういうプレーを増やしながら数字を残さないと試合には勝っていけないので、練習から意識してやっていきたいと思います」
Q.加入後、先発に定着し切れていない現状がありますが、いまの課題はどう捉えていますか。
「自信があった、ゴールなどの数字を残すというところがこのチームに来てまだできていないので、まずは1点。そこをどうにかしないと、自分の評価は上がっていかないと思うので、試合に出て数字を残すことを意識しています」
Q.この試合では、青森山田高校の先輩である蓑田広大選手とのマッチアップも見られました。
「僕が1年生のときの3年生なので上の存在と見ていたので、同じプロの舞台でマッチアップできることはすごいなと思っていましたね。いつかは広大さんを相手にゴールを決めたいと思っているので、決めていいパフォーマンスをしたいと思っています」
FW20
下川 太陽Taiyo SHIMOKAWA
Q.途中出場で短い時間でのプレーとなりましたが、試合の振り返りをお願いします。
「残り5分くらいで試合に入って、いいプレーもありましたけど、自分の課題である最後のプレーが課題として残ったと思うので、そこのクオリティーを上げて、途中からでも結果につながるプレーをしたり、ゴールを決められたりする選手にならないといけないと思います」
Q.ピッチに入るときの監督からの指示はどういうものでしたか。
「交代する選手とポジションを入れ替わる選手の指示があって、あとは、攻撃でガンガン行ってくれと。流れを変えて、まずは1点取ってきてくれというようなことを伝えられたので、それを全うするしかないと思って入ったんですけど、ゴールを決められなくて悔しいですね」
Q.次節に向けた意気込みを聞かせてください。
「なかなかホームで勝てていないので、まずは勝てるように。群馬のファン・サポーターの方もいっぱい入ってくれると思うので、しっかりとホームで勝ってみんなで喜びを分かち合いたいと思います。そのためには、自分で言えば、クロスやシュートの質にもっとこだわって1点でも多く点を取れるように頑張っていきたいと思います」
MF8
山内 陸Riku YAMAUCHI
Q.試合を振り返っていかがですか。
「完敗ですね。八戸の切り替えと球際にやられたという感じです。分かっていましたけど、自分たちの緩さをあらためて理解した試合でもあったと思うので、チームとして収穫がなかったわけではないですが、もったいない試合だったと思います。個人的にも何もしていないし、(57分に)すぐに交代してしまったので、悔しさが大きいですね」
Q.昨季は八戸の選手としてプレスを掛ける側だったと思いますが、今季はそれを受ける側になり、やりづらさはどこに感じましたか。
「プレスというよりは、八戸は『(パスを)出させてからGO』という感じなので、そこは僕の知っている八戸でしたけど、切り替えの部分は、今季、群馬でやっている中、今日、八戸とやって一歩の出足が八戸のほうが速いし、際(キワ)でも戦うし、一番大事な、走るところ、戦うところは八戸のほうが上だなと思いました」
Q.このスタジアムに帰ってきての感想を教えてください。
「八戸のサポーターは温かいですね。試合後に挨拶に行っても、みんな拍手しながら名前を呼んでくれましたし、本当にいいクラブだなとあらためて思いました」
Q.今後に向けての課題を教えてください。
「ああいうサッカーをしている以上、中途半端なミスはできないですし、一個一個のクオリティーを上げていかないといけないです。それにプラスして、戦うところは今日の試合で(足りないということが)分かったと思うので、“八戸を参考に”ではないですけど、あれくらい戦わないと勝てないと思うので、やることがいっぱいだなと思いました」
7戦ぶりの敗戦。風雨と荒れた芝、
相手のプレッシャーに苦しむ
上位浮上のためにはアウェイでも勝点3が欲しいザスパ群馬は、惜しくも引き分けとなってしまった前節・カマタマーレ讃岐戦からスタメンを3人変更する。右のウイングには加々見登生が入り、中盤にはリーグ戦11試合ぶりの先発となる瀬畠義成とここ2試合は欠場していた山内陸が復帰。山内陸にとっては、プロキャリア初の古巣戦となった。
強い風と雨と少し荒れた芝生の影響もあり、ヴァンラーレ八戸のプレッシャーに苦しむ立ち上がりとなった。3分には、中盤で奪われてピンチを招く。ピッチ中央で永田一真に前向きの状態で運ばれ、ミドルシュートを打たれる。しかしこれはGKキム・ジェヒがセーブする。そのこぼれ球からクロスを上げられボレーシュートを打たれるも、これもGKキム・ジェヒがストップ。早々の先制点とはさせなかった。
序盤の相手の攻撃を耐えると、次第に群馬のビルドアップにも安定感が出始める。瀬畠義成が中央の位置でボールを触りながら前後左右にパスを散らしていき、16分には左サイドでいい形を作る。瀬畠義成と高橋勇利也の連係からアタッキングサードまでうまく進入し、山中惇希のクロスにつなげた。
一進一退の様相を呈していた中で、26分にスコアが動く。八戸は左CKからショートコーナーを選択。パスを数本つないで右サイドまで運ぶと、永田一真のクロスを白井達也がヘディングで合わせた。これがゴールに突き刺さり、群馬としては肝心の先制点を奪われる形となってしまった。
この1点を機に群馬は、再び守勢に回る時間が増えた。代名詞のパスワークが完全に影をひそめ、相手陣地までスムーズに進入できない。自然と攻撃の回数も限られる前半となってしまった。
後半に巻き返したい群馬だったが、51分に2点目を奪われてしまう。稲積大介に左サイドを抜け出されクロスを上げられると、これを音泉翔眞に頭で押し込まれた。
2点のビハインドにより、さらに前へと出なければならなくなった群馬は57分に2人を投入する。前線に青木翔大を入れてターゲットを増やすとともに、左利きの菊地健太を左サイドに入れることでクロスの増加を狙った。
ただ、思ったとおりにゲームの流れを変えるまでには至らず、八戸の強度と切り替えに対して後手に回る展開が続いた。そんな群馬に、アクシデントが襲う。GKキム・ジェヒがシュートをキャッチした直後にそのままピッチに座り込んでしまい交代を余儀なくされ、GK近藤壱成が急きょ、ゴールマウスを守った。
しかし、その後も流れは大きく変わらず、結局、90分を通じて群馬の狙いやいい部分をほとんど出せなかった。5月以降続いていた無敗も『6』でストップ。4月18日の第10節・FC大阪戦以来、7試合ぶりの敗戦となり、第8節・テゲバジャーロ宮崎戦以来、10試合ぶりの無得点でタイムアップを迎える悔しい結果となった。
文:須賀大輔(エル・ゴラッソ群馬担当)
“負けない”では届かない。
群馬が越えるべき壁
後半アディショナルタイムに同点ゴールを奪われ、ホームで悔しい結末となった前節・カマタマーレ讃岐戦(3△3)から1週間、今度はアウェイの地に乗り込んで、4位につけるヴァンラーレ八戸との一戦に挑む。
まるで約2カ月前の第10節・FC大阪戦(3●4)の記憶がよぎるような結果となった。今季初の連勝が目前に迫っていた前節、1点をリードして迎えた90+2分にスーパーゴールを沈められ、ほぼ手中に収めていた勝点3がこぼれ落ちた。スタジアムは落胆に包まれ、上位陣との差を詰めるチャンスを自分たちから逃してしまった。
それでも、ポジティブに考えれば90+2分からの連続失点で敗れたFC大阪戦とは違い、勝点1は手にしており、5月以降のリーグ戦では無敗をキープ。悲観し過ぎる必要はない状況にある。
讃岐戦での課題は明確で、2つ。“超攻撃的サッカー”を掲げる中で4点目、5点目とさらなる追加点を取れなかった決定力の部分と、そうは言ってもリードはしていたのだから、その1点を守り切れなかった守備力の部分。途中出場でアンカーの位置に入り、一時は逆転に導くプレーを見せた瀬畠義成は「決定力のところと守備のところですよね」と、いまのチームの課題を鋭く指摘する。
「やろうとしているサッカーが悪いとは思わないです。自分たちのスタイルのメリット、デメリットがある中で、ある程度、筋は通っていると思っています。ただ、それがプレーで表現できているかというとまだまだですね。やっていること自体は悪くないですけど、ディテールや細かい部分のクオリティー、そしてこのやり方に筋が通っている、通っていない以前に守備のところはまだまだ足りていないと感じています」(瀬畠)
いくらチャンスを作っても、ラストパスが届かなければシュートまで持ち込めず、シュートまでたどり着いても枠に飛ばせなければそれはフイになってしまう。また、いくら得点を奪ってもそれよりも少ない失点数に抑えなければ、勝点3は得られない。春先に比べ、内容には安定感が生まれ、負けないチームにはなってきているいまだからこそ、勝ち切るための振る舞いにこだわる必要がある。
勝点9差で上にいる八戸との対戦を前にして、昨季まで所属していた古巣との対戦を迎える山内陸は、自身の経験を踏まえて今節をこう展望した。
「僕たちは後ろから下でつなぐチームで、八戸からしたら、(自身が八戸でプレーしていた)昨季までで言えば僕は戦いやすかったです。特にそれが八戸のホームだとなおさらで、今回も前から食いに来ると思います。群馬としてはそこをどういなして戦うか。また、八戸は後半に(ギアが)上がってくるけど、僕たちは現状後半の失点が多いので、そこはポイントになりそうです」
もう何度も経験してきた“いなすか、食われるか”のゲームに今節もなるだろう。シーズンの折り返しが迫ってくる中で、どの位置、どのくらいの差で後半戦を迎えるかは、目標のJ2昇格に向けて大事なポイント。現在2連勝中と苦手を克服しつつあるアウェイゲームで上位を叩ければ、グッと自信は深まるはずである。
文:須賀大輔(エル・ゴラッソ群馬担当)
沖田 優監督
Q.前節・カマタマーレ讃岐戦(3△3)を受けて、今週はどういうスタートを切りましたか。
「攻守ともにもっとやれるんじゃないか、やれる力はもうあると分かっている中では、もっとやれたんじゃないかと。あのゲーム内容やゲーム展開に持っていけるなら、最後の10分は相手が1人少なかったわけですし、もう少し良いパフォーマンスをできれば4点目を取れただろうという振り返りをしました。また、自分たちが60%以上ボールを持って、相手は30%台だったのに、その守備の強度はどうだったのかと。そういう意味では攻守両面で課題があったと思っています。『ようやくここまでできたね』ではなく、1回はもうちょっとできるところまで到達したはずだからこそ、3失点しないで2失点以下にできたはずですし、4点目を取れただろうし、そういう意味では非常にもったいない引き分けだったと振り返っています」
Q.いまはコンスタントに力を出せるようになるための途中にいる感じでしょうか。
「まだまだ成長過程だから、もっと成長し続けないといけないのに、ちょっと停滞や後退をしている場合ではないです。もっと上を目指している最中で“継続”というよりも“向上”をしないといけないのに、讃岐戦に関してはちょっと後退してしまったなと。このサイクルは二度と起こしてはいけないと選手たちとも共有しました」
Q.現時点で一定のレベルまで到達しているとしたら、ここから先のレベルアップのためには、これまでと異なるものが求められるのか、そこは今までと変わらないのか。どういうものが大事になってきますか。
「やっていることを続けることは絶対で、もっと質を高く、バリエーションもさらに追加していくことです。讃岐戦の1点目の形は、少しバリエーションを増やしていこうとやっていた中で出たものですし、そういう積み上げがしっかりと出て、結果的には逆転されたけど、落ち着いて慌てることなく再逆転まで持っていけた力というのは、ここまで最低限積み上がっているものがあるからこそであり、それをあの試合で出せています。でも、いまの成長過程でもう1個上のステージに行くよという段階なら、4点目を取れたでしょという思いは強いです」
Q.やるべきスタイル、目指すべき方向性には納得できているからこそ、最近は選手たちからいろいろな場面で「意識」という言葉を聞く機会が増えてきました。
「攻撃は段々良くなってきていて、バリエーションも増え、得点もちょっとずつ増えてきていると思います。でも、守備に課題があるから、その修正や練習に時間を割かないといけないとなったときに、『守備、守備、守備』となると、戦い方や考え方に少し波やブレが出てきてしまうと思っています。
自分としては、もっと攻撃的なマインドが植えついた状態で勝利を収めていこうと考えているので、そこは自分の言葉とか采配とかも含めてまだまだしっかりと突き抜けないともっと定着はしないだろうと思っています。讃岐戦で言えば、3-2で相手が1人少ない状況で、後ろに動ける選手を入れて3点目を与えずに終わらせるよりは、相手は1人少ないわけだし、タナ(田中翔太)を入れて、4点目を取ってゲームを終わらせるというメッセージを含めての交代でした。守りに入るなよと。そこは、そういうマインドを持ってほしいというメッセージを含めた采配でしたけど、GKからロングボール1本(の流れ)で失点して追いつかれてしまったので、結果的には采配ミスです。でも、そこに自分は後悔していないです。『このクラブはそういう考え方だよ』、『タナが入ったあとでも4点目を取れるチャンスはあったでしょ』と。そこで(4点目を)取れるようになったときに初めてマインドだけでなくて、スタイルをしっかりと出せた中で勝ちも増やしていけるようになると考えています」
Q.4点目を奪いにいこうとする選手たちの姿勢は伝わりましたか。
「そこは感じました。タナにも『みんな疲れているから走って頑張れ』ではなくて、『4点目を取りにいくんだよ。それを周りにもしっかりと伝えてくれ』と伝えていました。そういう動きをしてくれたし、そういうアグレッシブさを出してくれたし、4点目を取れる時間とチャンスもあったと思うので、あそこで取り切れないなら、もう少し大胆さも必要だったのかもしれないですね。もう1個殻を破れるチャンスだったと思いますし、4点目を取って勝ったときには、もう1段、2段と階段を登れる機会になったと思うので、そこを達成できずに逃してしまったことで、足踏みしてしまった悔しさやもったいなさは感じています」
Q.守備面で言えば、リード後の対応に課題が残る感じでしょうか。
「讃岐戦で言えば、最後の3失点目よりも、前半に2点取られてしまったほうが、甘さがあったと思っています。(天皇杯1回戦)法政大学戦や(前々節)栃木SC戦、(天皇杯2回戦)鹿島戦の前半にできていた守備の強度が讃岐戦の前半にもあったら、あの2失点はなかったと思います」
Q.そうなってしまったのは、選手のマインドよりもシステムなどの影響が大きいですか。
「いまの戦術の枠の中でも、(相手に)十分に寄せるとか、この場所はこの選手ではなくてこの選手が行くとかは、やっていないわけではなかったですけど、ちょっと甘さが出たり、違う動きが出てしまったりしたので、そこに関しては僕が守備の徹底や戦術確認にあまり時間を割いていない影響があったかもしれないです。(仮にその前の試合で)少しできても継続性がなく、讃岐戦では甘さが出てしまった。そこは、自分の(チーム作りの)進め方によるものだと思うので責任を感じています。とはいえ、そこに時間を割いて攻撃の進化を落としたくはないです。もちろん、いまの課題を解決するために守備の練習はしますけど、もっと攻撃に時間を割いてチーム作りをしていきたい思いに変わりはないです」
Q.今節・ヴァンラーレ八戸戦に向けて。
「イシさん(石﨑信弘監督)のことはよく知っています。(八戸は)まとまりのあるチームに仕上がっているし、統一感、徹底感がありすごく良いチームだなと思っているので、簡単なゲームにならないのは間違いないです。アウェイだし、ピッチも少しボコボコしているように感じるので、そこら辺を含めてちょっといつもとは違う様相のゲームになりそうな気はしています。ベースとしては、栃木SC戦みたいな試合というか、チームでのタフさを持ち合わせて対峙しないと簡単に勝たせてくれる相手ではないと思っています」
DF 3 大畑 隆也選手
Q.前節・カマタマーレ讃岐戦(3△3)では後半アディショナルタイムに同点ゴールを決められてしまいました。後半アディショナルタイムに逆転された第10節・FC大阪戦(3●4)と同じ反省が残りますか。
「反省しかないですね。難しいですけど、本当にちょっとしたところだと思います。1回経験しているので、そうならないようにと声はかけていましたけど、最初のロングボールにも2人でヘディングに行ってしまいました。あそこでハッキリとプレーを切っていれば流れも切れていたかもしれないですし、カバー、クリアのところなど、本当にちょっとしたところだったと思います。あの経験をしているからみんなに油断はなかったと思うので、もっともっとやらないといけないということだと思います」
Q.チームとしては4点目、5点目を取りにいくスタイル、マインドでやっていますが、守備者としては3-2でゲームが終わっても問題ないと思います。そこの考え方はどういうふうに整理していますか。
「チームとしてやっているので、僕もそこに合わせてやっていきたいですけど、毎回絶対に点を取れるわけではないので、『終わらせちゃえば』というよりも、4点目を取れなかった場合は『終わらせないといけなかった』と思っています。4点目を取れるチャンスはありましたし、取ってくれれば助かりますけど、それまでに3点も取ってくれているので、(自分たちが)終わらせなければいけなかったと思います」
Q.今節はヴァンラーレ八戸戦ですが、どうですか。
「富山のときに石﨑さん(石﨑信弘監督)とやっているので、良さも分かっているつもりです。どこのチームとやっても(やり方を)変えない人だと思うので、僕たちにも前からインテンシティー高く、ガンガン来ると思います。(プライフーズスタジアムは)ピッチがあまり良くないイメージはありますけど、その中でも止める・蹴るを丁寧にやっていけば自分たちの時間は間違いなく作れると思うので、その時間を増やして、相手の特徴は出させずに自分たちの特徴を出せるようにやっていきたいです。
イメージとしては、FC大阪と似ているというか、僕が富山にいたときにも最後に追いつく試合は経験してきていますし、イシさんがいるチームはそういう強さがあります。(自分たちは)二度同じ経験をしているので、先制したりリードを奪えたりした場合には集中力を高く持って、次は無失点で抑えたいです」
MF 37 瀬畠 義成選手
Q.前節・カマタマーレ讃岐戦(3△3)は流れを変える役割を担い、一時は逆転まで導いたと思いますが、ピッチに立った時間をどう振り返りますか。
「(1-0で勝利した前々節)栃木SC戦もそうでしたけど、あまり流れが良くないというか、自分たちが劣勢になっている状況での出場だったので、まずは流れを持ってくる、どういう形であれ、自分たちに勢いをもたらせるプレーを心がけていました。もちろん、ゴールに結びつけばという思いでやっているので、讃岐戦では同点ゴールに絡めたことは良かったと思います。1-2で残り20分くらいの状況で入ったので、まだ焦ってはいなかったです。ただ、逆転したあとのマネジメントですね。自分のところでコントロールしながら、4点目を取り切るようにする。または、どの試合でも点を取れないことはあるので、そうなったときに3-2でどうやってクローズするのか。そこは課題だと思います。チーム全体で課題を共有して、どうするべきかは示していかないといけないと思います」
Q.ここ数試合は、瀬畠選手が入ることで縦への意識が高まると感じています。
「僕はもともとそういう縦への意識が強みというか、前にボールを供給することが自分の強みだと思っています。プレッシャーのある中で前に供給するシーンは、(天皇杯2回戦)鹿島戦でもそこそこありました。ウチのやり方では自陣で(ボールを回す時間が)多いですが、中盤やアタッキングサードでも増えてきて、良い形で自分も出ていければ相手の怖いところにも入っていけると思います。(アンカーは)チームとしてはバランスをとってくれというポジションではありますけど、(讃岐戦で言えば)点を取りにいかないといけない状況だったので、それがうまく得点につながったので良かったです。出場機会があれば、それをコンスタントにどの試合でも出せればいいと思います」
Q.チームとして、勝ち切る試合を増やすために大事なことはなんでしょうか。
「決定力のところと守備のところですよね。別にやろうとしていることは悪いと思わないです。自分たちのスタイルのメリット、デメリットがある中で、後ろの選手は距離感近くやる、SBが普通のポジションではなく中に入ってくる、その意図は何なのか。観ている人からすれば『普通にやればいいじゃん』と思うところもあると思いますけど、僕の中ではなんでそれをやったほうがいいのか、仮に失ったときはどうするのか、そこはある程度、筋は通っていると思っています。ただ、それがプレーで表現できているかというと、まだまだですね。やっていること自体は悪くないですけど、ディテールや細かい部分のクオリティー、守備のところはこのやり方に筋が通っている、通っていない以前にまだまだ足りていないと感じています。そこは鹿島戦で散々味わわせてもらったので、戦術どうこうありますけど、球際の勝負で負けないことが大事だと思います」
MF 8 山内 陸選手
Q.開幕から出続けていたぶん、ここ数試合の外から見る時間は新鮮だったとも思いますが、どう映っていましたか。
「(前々節)栃木SC戦も(前節)讃岐戦も途中から同数でハメられて難しい試合だったと思います。栃木SC戦のほうが難しかったと思いますし、ああいう試合で勝ち切れたことはチームの強みにもなってきていると思いましたけど、この前の試合(讃岐戦)で勝ち切れないところを見るとまだまだだなと。今季はああいう試合が多いなという印象で、3得点しても勝てないのは、守備の部分が緩いし、その緩さが失点につながってしまっているからだと思います。ミーティングでもありましたけど、チームとしてはもっと強度を上げていこうとなっているので、そこは意識してやっていければと思います」
Q.できないわけではないけど、続かない状態である中、何ができてくればこの現状を打破できると思いますか。
「やっぱり、結局は意識のところなのかなと感じています。(天皇杯2回戦)鹿島戦では守備の強度を高くできて、次の試合の讃岐戦ではできないというのは、気持ちの部分がまずあると思います。勝てていないのが現状ですし、どの試合でも気持ちの緩みなどをなくしていかないと、勝点は積み上がっていかないと思います」
Q.今節は古巣・ヴァンラーレ八戸との対戦になります。
「2年間いましたけど、ずっとイシさん(石﨑信弘監督)の下でやらせてもらって、走力、強度、戦うところは八戸の良いところです。僕たちは下からつなぐチームで、八戸からしたら、(自身が八戸でプレーしていた)昨季までで言えば僕は戦いやすかったです。特にそれが八戸のホームだとなおさらで、今回も前から食いに来ると思います。群馬としてはそこをどういなして戦うか。また、八戸は後半に(ギアが)上がってくるけど、僕たちは後半の失点が多いので、そこはポイントになりそうです。あとは本当に気持ちですね。負けたくない気持ちがどっちにあるかだと思います。試合に出たら必ず勝ちたいです」
Q.両チームのことを知っているからこそ、大事にしたいことはなんですか。
「ボールを持てるときは持てると思いますけど、八戸は引いたら堅いと思いますし、引っかけたあとのカウンターは、どんな時間帯でもみんなが湧き上がってくるチームなので、そこでどううまく自分たちが試合を運べるかです。先制点を取って優位に進められれば僕たちのやりたいサッカーが長い時間できると思うので、先制点が大事だと思います」
Q.アウェイの選手として、八戸のホームスタジアムに戻るイメージはできていますか。
「どうですかね。まだあまり考えていないですけど、いざ行ったら行ったで。いま試合に出ているメンバーはほとんど一緒にやっていた選手なので、遠慮はせずにしっかりと戦っていきたいと思います」
Q.石﨑監督には相当鍛えられましたか。
「本当にキツかったので(笑)。でも、そのおかげで土台の部分である走る、戦うはできたと思うので、本当に感謝しかないです。勝つことが恩返しになるかは分からないですけど、勝って自分の成長を見せられたらと思います」