FW20
下川 太陽Taiyo SHIMOKAWA
ザスパ群馬
群馬
カンセキスタジアムとちぎ
0前半 0
1後半 0
試合終了
栃木SC
栃木SC
前半 | 後半 | 計 | データ | 計 | 後半 | 前半 |
---|---|---|---|---|---|---|
4 | シュート | 8 | ||||
5 | CK | 5 | ||||
GK | ||||||
13 | FK | 11 | ||||
オフサイド | ||||||
0 | PK | 0 |
GK 21 キムジェヒ
DF 35 玉城大志
DF 30 小柳達司
DF 3 大畑隆也
DF 22 高橋勇利也
MF 6 米原秀亮
MF 7 西村恭史
MF 27 藤村怜
FW 2 田頭亮太
FW 10 髙澤優也
FW 17 山中惇希
GK 13 近藤壱成
DF 14 菊地健太
DF 25 中野力瑠
MF 36 安達秀都
MF 37 瀬畠義成
FW 9 青木翔大
FW 11 加々美登生
FW 20 下川太陽
FW 23 小野関虎之介
沖田優
GK 1 川田修平
DF 40 高嶋修也
DF 2 平松航
DF 25 岩﨑博
MF 5 森璃太
MF 77 藤原健介
MF 11 青島太一
MF 8 福森健太
FW 38 小堀空
FW 32 太田龍之介
FW 10 五十嵐太陽
GK 27 丹野研太
DF 37 木邨優人
DF 22 高橋秀典
MF 47 吉野陽翔
MF 39 屋宜和真
MF 20 井出真太郎
FW 19 庄司朗
FW 9 菅原龍之助
FW 29 矢野貴章
小林伸二
「アウェイの地である栃木SCの素晴らしいスタジアムでしたけど、群馬のサポーターの期待というか気持ちというか、そういう表れと言いますか、本当にあのサポーターの数ですね。ホームよりも多いんじゃないかと思うくらいの声援を頂いていましたし、勝てなかった前節の沼津戦後に、この栃木SC戦への熱い思いを選手とスタッフに伝えていただいていたので、そこにしっかりとプレーで応えて勝てたことが最大の喜びだと思います。栃木SCもダービーということであれだけ戦ってきていたので、勝つのは非常に困難な試合でしたけど、それを上回り勝てたことは、選手のプレーが非常に素晴らしく称賛に値するものだったと思っています」
Q.アウェイの地で“北関東ダービー”に勝てたことへの思いを聞かせてください。
「ダービーの中で勝って草津節を聞けた喜びはありますし、5月は負けてはいなかったとはいえ勝利が少なく、もっともっとサポーターの皆さんに勝利を見せてあげたかったという意味では苦しい、悔しい思いが続いていたので、その両面で非常にうれしい勝利だと、あの歌は最高だったと思っています」
Q.難しいゲームだったと思いますが、内容面についてはどう感じていますか。
「栃木SCさんはプレッシャーや戦う気持ちなどベースの部分が素晴らしいチームだったので、自分たちは前半は特に下でボールをしっかりとつないでいく形を出すことに苦しんだと思っています。でも、後半に関しては、そのプレッシャーを継続してくる中でも自分たちは自分たちのスタイルをより濃く出して、恐怖心をいっさい排除して、もっと徹底してつなごうと指示をして送り出しました。ただ、僕の言っていることは言われたからすぐにできることではありません。このシチュエーションであれだけのプレッシャーに対して、どんどん下で近い距離でつないではがして、そこから生まれたゴールでした。それはただの1点ではなく、自分たちのスタイルを厳しい状況でもより濃く出し続けて取ったゴールであり、勝利だったので、本当に素晴らしい後半だったと思っています」
Q.最後、1-0でゲームを締められたことについてはどう感じていますか。
「これまでのシーズンで、アディショナルタイムの苦い思い出を経験しながら、リードしたあとにどうやってゲームを終わらせるかというところで、戦うというベースの部分はもちろんですけど、最後に相手陣地でボールを動かす時間を作りながらゲームが終わるようにもっていけたことは非常に大きな収穫でした。あの緊迫する中で中野力瑠選手はFWもDFもできる選手ですけど、彼をリーグ戦で初出場させることができました。ダービーで群馬出身(桐生第一高出身)の彼が出て、勝利を収めたところに大きな意味があると思っています」
Q.ゴールシーンがそうだったように後半は中央から崩していくシーンが多かったと思いますが、前半から後半にかけて変えたところを教えてください。
「少しプレッシャーを受けて、栃木SCさんは外に追い込みたいのかなと感じた前半でした。相手にそっちに誘導されたような(前半の)振り返りだったので、後半はある意味、より難しい選択をしたというか、外から行くのではなくて、相手が行かせたくない中を使って、相手のイヤがるほう、イヤがるほうへと。そこには大きなリスクが伴いますけど、リスクの責任は僕がとればいいので、選手にはとにかく『チャレンジしてくれ』と要求しました。あそこまで見事にやれる選手はすごいな、素晴らしいなと思った後半でした」
Q.次節のホームゲームに向けて意気込みをお願いします。
「勝ちを続ける。負けないだけではなくて、連勝する姿をサポーターの人に見せたいので、アウェイでの勝利の次、ホームに戻って連勝すると。とにかく、ホームでも草津節を歌ってもらえるように、それだけを考えて準備していきたいと思います」
FW20
下川 太陽Taiyo SHIMOKAWA
Q.決勝点のシーンを振り返ってください。
「練習のときに安達秀都選手と1対1をたくさんやっていたので、その成果が出たなと。縦突破はすごく練習していたので、そのとおりにやれたと思います。カットインして左足でのシュートは警戒されていると感じていたので、練習していた縦突破で仕掛けました」
Q.ゴールが決まった瞬間の思いを聞かせてください。
「入ったと分かったときには、とっさにサポーターのところに行こうと思いました。アウェイなのにホームのような一体感で、群馬に来て良かったなと思いました」
Q.引き分けが続いていた中で、こういう試合を勝ち切れた価値は大きいと思います。
「連戦の一発目だったので勝利できたことは大きいですし、これで勢いに乗って6月は全勝するつもりで、まずは次の天皇杯(2回戦)は鹿島という格上の相手ですけど、自分たちのサッカーをして勝って、この連戦を勝利で終えたいと思います」
FW10
髙澤 優也Yuya TAKAZAWA
Q.前半と後半に1本ずつ決定機があったと思います。
「自分が決めていればもっと簡単なゲーム運びができたと思います。決定力をもっともっと上げていかないといけないと思います」
Q.後半は、チームとして前進できるシーンが増えたと思います。
「ハーフタイムで戦い方をちょっと変えようという話があって、それをチームで統一でき、ボールを持つ時間もゴール前でのシーンも増えました。前半と後半で違う戦い方ができるのはチームとしてすごく自信になると思います」
Q.後半の戦い方について。
「ゼロトップのような形で『相手のボランチの脇に落ちてもいいよ』と言われていて、前半からそういうシーンは作りたかったんですけど、(前半は)『前にいろ』と言われていました。後半は言われたことをすぐにプレーで体現できるいまのチームの良さが出たと思います」
Q.昨季の対戦でもこのスタジアムでプレーし、PKを獲得するなどしました。ダービーマッチへの思いについてはいかがでしょうか。
「すごく良いスタジアムで芝生もロッカールームもキレイで、両チームのサポーターが熱い応援をしてくれて、思うことは少なからずあります。個人としてもリーグ戦ではまだ点を取れていないので、気合いは入っていましたけど、まだまだ1点が遠いですね」
Q.負けなしが続いていますが、次の試合に向けてはいかがでしょうか。
「天皇杯では勝てていますけど、リーグ戦は引き分けが多いので、このダービーでの勝利を次につなげていければと思います」
DF25
中野 力瑠 Rikiru NAKANO
Q.リーグ戦初出場となりました。
「準備はしていましたけど、まさかこの試合で来るとは思っていなかったですね。最後の相手のパワープレーを締めるという役割など、難しい試合でしたし、個人的には悔しい試合になったと思います」
Q.その悔しさとはどういう部分でしょうか。
「最後のところで守備面を託されて監督に送り出されましたけど、そこでもうちょっと自分の持ち味を出せたのではないかと思ったので、そこは悔しいかなと思います」
Q.リーグデビュー戦が“北関東ダービー”となりましたが、どんな思いでしたか。
「いつもよりもたくさんのサポーターがいる中で、緊張が一番大きかったですけど、ダービーという伝統の試合でデビューできたことはポジティブで良かったと思います」
ゴールキックからつないだ“珠玉の流れ”。
必勝のダービーを制す
勝利が絶対の“北関東ダービー”に向けて、ザスパ群馬は前節・アスルクラロ沼津戦からスタメンを4人入れ替えた。CBには今季リーグ戦初先発となるベテランの小柳達司が入り、ボランチには玉城大志を起用。両WGには、左に4試合ぶりの先発となる山中惇希、右に9試合ぶりの先発となる田頭亮太を抜擢した。
ここ最近は安定したゲーム運びができるようになってきていた群馬だが、この日は立ち上がりから落ち着かない展開となった。自陣でのビルドアップが安定せず、攻撃の糸口を作れないでいると、不用意なファウルから連続してFKを与えてしまうシーンが続いた。
それでも、集中した守備と相手の精度不足にも助けられピンチは招かないでいると、9分に決定的なチャンスを作り出す。高橋勇利也からパスを受けた藤村怜がドリブルで運び、左サイドの山中に預ける。山中からリターンをもらった藤村はクロスを選択すると、ボールはファーサイドの髙澤優也に届くも、右足でのシュートはミートできなかった。
15分には右サイドを突破した田頭がクロスまでつなげるなど、徐々にペースを握り始めたかと思われたが、この日の群馬はその良い流れが続かない。栃木SCの鋭い出足に対して後手を踏む場面も見られ、セカンドボールの回収率も劣り、マイボールの時間を増やせないまま、守勢の展開が長くなった。
失点はせずに折り返し、後半に立て直しを図りたかったが、後半の立ち上がりも栃木SCに押し込まれる形となる。50分にはCKからピンチ。ニアサイドで合わされたシュートはゴールに向かうが、ポストに直撃して難を逃れた。
流れを変えるべく、61分には2枚代えを行う。瀬畠義成をボランチに入れるとともに、右WGに下川太陽を送り込んだ。その直後には自陣でのパスミスから決定的なピンチを迎えるが、GKキム・ジェヒやDF陣が体を張ってなんとかゴールを守ると、ようやくボールを握る時間が増えてくる。
その中で、75分にはキレイな崩しから決定機を作り出す。中盤で細かくつないだ流れから、高橋がドリブルで運び、ペナルティーエリア内右へ走り込んだ下川にパス。下川はGKを引きつけながら冷静な判断でゴール前の髙澤にラストパスを送る。しかし、相手との競り合いで体勢を崩していた髙澤は無人のゴールに流し込めなかった。
終盤になってからは自分たちのリズムでボールを動かせるようになっていき、82分に青木翔大と安達秀都を投入した直後に、歓喜の瞬間が訪れる。ゴールキックからボールをつなぎ、小柳のフィードで局面を一気にひっくり返す。そして、つないだボールを高橋がドリブルで運び、またも下川へのパスを選択。エリア内で縦に仕掛けた下川が右足で上げたクロスが相手のオウンゴールを誘い、83分に先制に成功した。
先制してからのゲーム運びは落ち着いており、5分あった後半アディショナルタイムも耐え抜いて最少スコアのままタイムアップ。今季初めての1-0での勝利を、アウェイでの“北関東ダービー”でつかみ取った。
文:須賀大輔(エル・ゴラッソ群馬担当)
「ただの1試合ではない」(米原)。
群馬のプライドに懸けて
前節・アスルクラロ沼津戦は最後まで1点が遠く勝ち切れなかったが、6試合ぶりに無失点に抑え、勝点1は積み上げた。5月のリーグ戦は4戦無敗。そのうち引き分けが3試合と勝利が先行していないことにもどかしさは感じるが、内容には向上が見られ、課題であった守備も徐々に安定。チーム状態は確実に上向きだ。今節から始まる6月の戦いでは勝利の数を増やし、上位浮上に向けて“狼煙”を上げたい。
勢いをつけるのにふさわしいゲームがいきなりやってくる。今節は栃木SCとの“北関東ダービー”だ。昨季まではJ2でしのぎを削り合ってきたライバルと、J3では初めての対戦となる。ここまでのリーグ戦通算対戦成績は8勝9分8敗とまったくの五分。昨季の2試合も引き分けに終わった相手に、ここで勝ち越したい。
今季から指揮を執る沖田優監督は初めて迎えるダービーマッチに向けて、ファン・サポーターの熱い思いをひしひしと感じ取ったという。「沼津戦後のサポーターからの横断幕や声かけなどで、『次は栃木SCとのダービーなんだ』と強く感じました。ダービーだということは分かっていましたけど、肌でその熱量を感じたので、選手たちには、試合が近づくタイミングでメンタル面へのアプローチもしていきたいと思います」。誰もが自然と気合いが入る一戦が今週末に控えている。
もちろん、その思いは選手も同じである。昨夏、6年ぶりに復帰した小柳達司は「昔から、『水戸と栃木には負けたくない』というファン・サポーターの皆さんの思いをすごく知っているので、ダービーはそういう思いを汲んで戦わないといけない」と意気込みつつ、「ほかの試合と変わらずに戦い、勝点3を取らないといけない。勝てる可能性を上げることが準備だと思うので、そこをしっかりとやっていきたい」と、冷静ながら言葉に力を込めた。
その小柳は、前節がリーグ戦今季初出場。前半終了間際に緊急投入された中、落ち着いたプレーで最終ラインを統率した。天皇杯群馬県予選決勝・上武大戦と1回戦・法政大戦では長い時間プレーしていたが、リーグ戦の戦いに身を投じたことで、あらためてチームに対して感じたこともあったよう。リーグ戦今季初先発の可能性も十分にある今節。絶対に負けられないゲームのスタートのピッチに背番号30の姿があるならば、頼もしい限り。さらなる守備の引き締めに大きな期待がかかる。
今回は栃木SCのホームでの戦いとなるため、圧力を受ける時間、我慢を強いられる局面は必ずあるだろう。ただ、いまの沖田ザスパにはそこを耐え、自分たちのビルドアップで流れを引き寄せる力が備わりつつある。ダービーでこそ、超攻撃的なマインドを大事にして戦いたい。松本時代に“信州ダービー”を経験しているキャプテンの米原秀亮は言った。「ただの1試合ではないのは確か。ザスパ群馬として戦うというよりも、群馬県を代表して戦うという思い」。群馬のプライドに懸けて、栃木に負けることは許されない。
文:須賀大輔(エル・ゴラッソ群馬担当)
沖田 優監督
Q.5月は公式戦無敗で終えましたが、リーグ戦では引き分けが続いています。
「攻撃面は開幕当初からできていたことと、それに上積みしている部分と、着々と進化しながらここまで来ています。また、守備もJ3ならではのいろいろな特徴など、こういう失点が多いかなという部分に対してはだいぶ対処できるようになってきていると思います。そうやって勝つ確率を少し上げつつ、負ける確率が減ってきていることは、実際に積み上げられている中身、共有できている中身としてハッキリとピッチで出ているので、必然的に負ける確率が減ってきているぶん引き分けになっていると感じています。5月を負けなしで終えたことは、ハッキリとした成果として見えているものはあると思います。ただ、攻撃の上積み感をもっと表現したい。もう1つ、2つ出せていたら、引き分けではなく勝てていたかもと思うと、まだまだ足りない部分、向上しないといけない部分もハッキリとしたかなとも思っています。負ける確率は少ないまま、もっと(攻撃の)バリエーションと精度が高まってくれば自然と勝ち(勝つ確率)も高まってくると思っているので、4月の段階よりも攻守ともに1個、階段は登ったという感じはしています」
Q.失点は減りましたが、得点が増えてこない状況について。
「そういうふうに考えるよりも、むしろ攻撃が良くなって、相手陣地でボールを持つ時間が長くなって、カウンターを受けなくなったから失点が減っている部分もあると思います。だから、失点が減っているから得点も減っているというよりも、攻撃の中身が良くなってきているから失点が減ってきていると思います。それでも守備の局面をゼロにするのは無理なので、そこで脆くならないようなチームの修正、共有、向上を積み重ねていることも、しっかりと出ていると思っています」
Q.もっと得点が増えてくれば、バランスも良くなってくるということですね。
「時間帯とか、相手陣地でのプレー状況をもっと踏まえてプレーできたら、もっとペナルティーエリア内に入れるし、シュート数も増やせるはずです。やっぱりサッカーは、守備の安定感よりも攻撃のほうがその日の調子、波ができやすいので、その意味では前節・沼津戦、特に前半にシュート数を増やせなかったことは少し悔しさが残りました」
Q.得点を増やすためにいま課題としていることはなんでしょうか。
「もっと良い状態でクロスを上げたい、もっと良い状態でシュートを打ちたい。その状況を作り出す前のミスを減らしたい。いまはクロスやシュートに行ける場面でも、その前でのイージーミスや、クロスは上げられているけどより良い状態で上げられていないから難しいシュートになってしまうとか、良いエリアに到達しているけど、そのときに限ってペナルティーエリア内に入っている人数が少なかったとか。そういうところがもう少し良くなればいいと思います」
Q.そこのチームとしての精度と個のアイディアのバランスはどう考えていますか。
「もちろん、個のアイディア、ひらめきみたいなのも必要ですけど、自分たちがペナルティーエリア内に入ったときに出し手と受け手のイメージが合っていないシーンが、沼津戦でもかなりあったと思います。良いチャレンジだったし、良いアイディアだったし、ペナルティーエリア内にボールを供給してみたけど、出し手と受け手が合っていないシーンがけっこうありました。構図は良かったけど、もっと意識の共有をできればビッグチャンスやゴールにもっていけたんじゃないかというシーンがいっぱいあったので、そのシーンに関してはミーティングで全員で確認しました」
Q.今節は栃木SCとのダービーマッチです。ここで勝てば大きなきっかけになりそうですね。
「そうですね。いろいろな面でとにかくいまは勝ちが必要で、それに追加して(ダービーという)大事な1試合だと思うので、しっかりと勝利に向かって良い準備をしたいと思っています」
MF 6 米原 秀亮選手
Q.5月の公式戦は6戦無敗でしたが、リーグ戦では勝ち切れない試合が少し目立ちます。
「天皇杯ではいろいろな選手が出て、チーム自体がオキさん(沖田優監督)のやりたいサッカーに対してトライをして、やりたいことをゲームを通して出せる回数は増えてきていると感じます。ただ、どうしてもリーグ戦に目を向けると、勝てていないことが現状です。チームとしてのやり方が確立されている中で、もう1つ個人的に精度を上げるとか、細かいところにこだわるとか、そういうところでも変わってくると思います」
Q.ボール支配率は高まってきていて、少しずつ失点も減ってきている。勝つためには攻撃の精度が高まってくればという感じでしょうか。
「本当に押し込める時間は多いと思うので、その中でどう崩すか、どうポケットを取るか。それはポケットを取る選手だけでなくて、周りの選手もパスのスピードにこだわったり、パスにメッセージを込めたりしないといけない。もっと一人ひとりが自分に矢印を向けてやるべきだと思いますね。良いシーンは増えてきているので、もどかしさはありますね」
Q.6月に入り、リーグ戦の折り返しも見えてきます。ここから勝点を積み上げていくために必要なことはなんでしょうか。
「やっぱり、いま言ったところですよね。すぐに良くなることはないと思いますけど、開幕して勝てない時期に比べると、自分たちが思うようにゲームを進められている時間のほうが長いので、ちょっとずつ全員が成長してやっていくだけだと思います」
Q.今節は栃木SCとのダービーマッチとなります。
「僕も松本でダービー(長野との“信州ダービー”)はやっているので、異様な空気感になることは知っています。ザスパとして戦うというよりも、群馬県を代表して戦う思いです。38試合の中のただの1試合でないのは確かなので、そこに懸ける思いは強いですね」
Q.ダービーだからこそ大事になる部分はありますか。
「今回はアウェイなのでやりづらさはあると思いますし、信州ダービーとは違う空気感だと思うので、そこはやりながら慣れていきたいです。平常心でやろうとしますけど、力は自然と入りますよね」
Q.現状を考えれば、ここでの勝点3は大きな意味を持ちそうです。
「それはダービーに限らず、毎試合あります。『もうちょっとだな』と思っているところなので。でも、ダービーを機に変われたら、もしかしたら一番グッと上がれるチャンスだと思うので、良い方向に変わるきっかけになればいいと思います」
DF 14 菊地 健太選手
Q.前節・アスルクラロ沼津戦でリーグ戦は今季初出場となりました。
「やっと出られたという感じです。(後半アディショナルタイムを含めて)20分ちょっとと短い時間でしたけど、もっとできることはあったかなという思いはあります。ゴール前までは行けていたので、クロスなど最後の質が大事かなと感じました」
Q.リーグ戦に出られなかった期間について。
「悔しい気持ちはありますけど、自分自身と向き合って良さを出せるように日々の練習から積み上げていくだけだと思っていました。大きな一歩として沼津戦に出られたので、これからかなと思っています」
Q.ここから、どんなプレーで競争に食い込んでいきたいですか。
「自分はもっと走ってクロスを上げるタイプなので、沼津戦はボランチでの出場でしたけど、サイドで出たときにはオーバーラップしてクロスを上げることを意識してやりたいです。出番が来ればどんどんクロスを上げていきたいですし、ゴール前には髙澤優也選手など(クロスに)強い選手がいるので、どんどんクロスを上げていきたいです」
Q.チームとしては負けなくなってきましたが、勝ち切れない試合が続いています。
「全部、勝てた試合だと思っています。引き分けがもったいないというか、勝てた試合を引き分けてしまった思いが選手たちは強いと思います」
Q.得点を奪い切ることにいまは課題がありますか。
「最後の質もそうですし、カウンターのときに下げてしまうことがあるので、行き切るときは行き切っていいし、ゴール前ではやり切っていいと思っています。質も大事ですけど、ゴール前に放り込むというか、もっと大胆にやっていいと思っています」
Q.今節・栃木SC戦に向けて。
「“北関東ダービー”なので、絶対に負けられないです。正直、内容よりも結果だと思っているので、勝ちにこだわってやっていきたいと思います」
DF 30 小柳 達司選手
Q.前節・アスルクラロ沼津戦でリーグ戦は今季初出場となりました。
「J2昇格という目標がある中で絶対に勝たないといけない試合でしたけど、勝てなかったのでそこに尽きるかなと思います。個人としては、天皇杯は(群馬県予選を含めて)2試合やっていましたし、リーグ戦は初めてでしたけど、この歳であたふたしていてもしょうがないですし、普通に入りました」
Q.リーグ戦のピッチに立ってみて感じたことはありますか。
「ピッチの外から見ていて感じていたこともありましたし、入ってみて『こんな感じだろうな』という部分と『こんな感じなんだ』という新しい部分を感じられました。それを意識してやっていけばいいのかなと思いながら試合をしていたので、そういう意味では収穫が多かったと思います」
Q.「こんな感じ」の部分を教えてください。
「相手ありきですけど、攻撃の部分で言えば、外から見ているときはけっこうハマっているかなと思っていたシーンでも、実際は余裕がありました。一方、守備のことを言い出したらキリがないですけど、個人としても組織としても構築しないといけない面がいっぱいあると思いました。攻撃的なサッカーを掲げている中で勝てない、失点が多いところは無視できないと思います。ボールを保持する、シュートをいっぱい打つということのプライオリティーが高いですけど、自陣に相手を入れないとか、切り替えで相手陣地に閉じ込める攻撃的な守備ができていない部分は多いと思うので、自分のやれることをやりたいと思います」
Q.前節は無失点で抑えられました。
「結果的にはゼロで終わりましたけど、それは結果論になってしまうので、どういうところが危なかった、失点につながりそうとか、そういうところを考えてやっていかないと失点は減らないと思っています。結果で見るのではなく、試合を通してどういう場面があったとか、そういうところを自分は大事にしていきたいと思います」
Q.今節は栃木SCとのダービーマッチです。
「昔から、『水戸と栃木には負けたくない』というファン・サポーターのみなさんの思いをすごく知っているので、そういう思いを汲んで戦わないといけないです。でも、ダービーですけど、ほかの試合と変わらず、勝点3を取らないといけないです。勝点6をくれるならすごい試合ですけど、勝点は3なので、しっかりと自分たちの準備をしていくことが大事です。意識レベルを上げて、勝てる可能性を上げることが準備だと思うので、そこを頑張っていきたいです」